今月18日(火)本多町にOPENしたばかりの「鈴木大拙館」に行って参りました
鈴木大拙とは日本の禅を世界に広めた仏教哲学者です
1870年金沢市本多町に生まれ英語を得意とし教師でもあった為、約100冊の著書の内約23冊は英語で書かれています。
禅とは仏教の一つでありますが、館内では「禅とは何か」や「善と日本文化」の著書などを実際に手に取って読んだり、タッチ式のパネルで大拙について様々な資料を見ることができます。
館のコンセプトは大拙を「知る」ことに始まり、学習空間で「学ぶ」ことを通し、思想空間にて「考える」ことに至る3つのキーポイントとなりますが、その3つのポイントを最大限に高めているものは館の設計にあります
設計はニューヨーク近代美術館や東京国立博物館法隆寺宝物館などを手掛けた谷口吉生氏です
鉄筋コンクリート造り一部鉄骨平屋造りの外観は現代的で白とグレーに近い黒に統一された配色がとても落ち着いた"現代の金沢”を感じさせます。
また、館内の家具や生け花などの配色も洗練され統一感のあるものになっており細部まで工夫が行き届いていました
パンフレットにもなっている「水鏡の庭」は撮影が可能でベンチに座りお庭を眺めていると写真では分からない面白い工夫がされていることがわかりました
これは是非実際に行ってみてもらいたい所のひとつなのでここではあえて伏せておきます
「思想空間」では高い天井と3方から外のお庭を眺めることができ、広くはありませんが
とても開放的な空間になっています。中の椅子にしばらく掛けて「無」に挑戦しましたが・・・
「無」になるって難しい〜何か考えてしまいますただ、思想空間から見えるるその風景は天井も、お庭も、そこに掛けている人々も絵になるな〜と思いました
館から出ると外のお庭の通路から繋がっているのは「松風閣庭園」と「中村記念美術館」です。
こちらもお勧めの場所です
「松風閣庭園」は江戸時代初期に加賀百万石の家老本多家の庭として造られた広さが約2000坪もある素晴らしいお庭です。
霞ヶ池には立派な鯉が沢山泳いでおり、「北陶」という陶芸教室の隣接しています。お庭の紅葉はまだ緑でしたが、紅葉も美しい場所なのでこれからの季節がまた楽しみな所です
「中村記念美術館」は中村酒造の社長中村栄俊氏が長年収集した茶道美術を中心とした美術館です。只今開館45周年記念特別展として「禅語」展を開催中です
禅と茶道は室町時代からとてもかかわりが深く、禅を修行した茶人たちが残した禅語の掛け軸を中心に分かりやすい解説も添えて取り扱った展示です。
こちらも会期中に是非訪れてみたいところですね
改めて日本の古き良き文化に触れ、学ぶことによって見える新しい世界を感じられる・・・
そんなきっかけがある「鈴木大拙館」でした
ご紹介した「鈴木大拙館」は本館より徒歩約10分
●開館時間:9:00〜17:00(入館は16:30まで)
●休館日:毎週月曜日(祝日の場合は翌日)・年末年始(12/29〜1/3)
●入館料:一般300円/65歳以上200円/高校生以下無料
(一般20名以上で一人250円)
合わせてご紹介しました・・・
「中村記念美術館」特別展「禅語」-茶掛に見る禅の名言‐
●開催期間:10月18日〜12月4日(開催中は無休)
●開館時間:9:30〜17:00(最終入館16:30)
●入館料:一般300円/65歳以上200円/高校生以下無料
(一般20名以上で1人250円)