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2017 年10 月23 日

不必要なウテメリン(塩酸リトドリン)の内服

妊娠中は正常な方でもお腹の張りは1日に何度も感じます。

それは生理的子宮収縮といって、特に心配はいりません。

正常なお腹の張りと、異常なお腹の張りを見分けるのが産科医の役割です。

規則的な子宮収縮があり、子宮頚官長(子宮の出口の閉じている部分の長さ)が短縮している場合に切迫早産と診断されます。
お腹の張りを感じても、子宮頚官長が短縮していなければ、切迫早産では
ありませんので、お腹の張りを抑える薬のウテメリン(塩酸リトドリン)
を飲んだり安静にする必要はありません。
お腹の張りを抑える薬は、動悸などの副作用が強いばかりでなく、早産を
予防するというデータもないので、なるべく使用しないようにします。


当院では妊娠20週頃に超音波検査で子宮頚官長を測定します。
妊娠20週での正常値は35mm以上です。

また、早産の原因の多くは、膣から子宮内への感染とされています。
子宮頚官長の短縮がみられた場合には、膣炎の予防・早期治療することが、
早産を予防します。

投稿者:あおあおat 13 :47| 妊娠中 | トラックバック(0 )

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