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2010年3月11日

統合医療の推進

2月に西洋医学に漢方や代替医療を取り入れた「統合医療」推進に向け、


厚生労働省はプロジェクトチームを設置して、効果や安全性の本格的分析を


始めました。


推進は民主党がマニフェストで示した公約したもので、鳩山首相も


「積極的な推進の検討」を約束していました。


ようやく国が統合医療に目を向けてくれたと、喜ばしく思っています。


そもそも代替医療である漢方が保険適応となっている日本で、


なぜ統合医療が認められないのか、疑問です。


保険診療であることと、代替医療であることは無関係にも関わらず


「保険診療は正しい医療」で「保険外診療は正しくない医療」と


思っている医師が多いことに驚きます。


つい最近まで、漢方には医学的根拠などありませんでした。


それでも保険診療だからと信用していた医師が多いのです。


米国では漢方は代替医療ですが、鍼は科学的に根拠があるとして


認められています。



西洋医学では、症状のある患者さんを診ると、検査をして、診断をして


原因を明らかにして、原因の治療をすることを原則とします。


したがって、検査で異常がない、原因がわからない、場合には


病気でないと判断されて、治療がされないか、精神安定剤を投与されてしまいます。


しかし、漢方では症状に対して治療を行うので、原因をしる必要がありません。


したがって、どんな患者さんにも治療が行えます。



保険外診療となっているものでも、西洋医学的にデータがあって、科学的根拠が


あるものもあるのに、代替医療と言われているものもありますが、これは


明らかに間違いです。


代替医療とは、西洋医学を補い、西洋医学の代わりになるものという定義があります。


西洋医学ではない漢方も中国医学、インド医学などが代替医療なのです。


患者さんが病気の治療をしてほしい、と希望しているときにその方法が


西洋医学なのか、代替医療なのか、それらを組み合わせて行う統合医療なのか


患者さんと医師が話し合って、決めるべきです。


保険診療であるかどうかというのは、別の次元の話です。


私は、患者さんが救われるのであれば、その方法が西洋医学であろうと、


代替医療であろうと、保険診療であろうとなかろうと、


患者さんにとって最良の手段を選択すべきと思います。




医師会は統合医療の推進に反対を表明しました。


混合診療の推進につながるからという理由です。

投稿者:acchanat 23:03 | 日記 | コメント(0)

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