元英国首相「マーガレット・ヒルダ・サッチャー」が亡くなりました。87歳だったとのことです。

　お悔み申しあげます。安らかにお眠りください。　

　実は、自分は、あの”鉄の女” (Ｉｒｏｎ Ｌａｄｙ) こと、サッチャー元首相と握手したことがあります。歴史的な人物と出会ったことは、プチ自慢です。

　握手したのは、当時71歳、政界を引退して4年を経過した頃のサッチャーです。

　その懐かしい思い出は、今から16年前の1996年9月26日でした。
　ロンドンのとある超高級ホテル。添乗員として同行していた団体が、サッチャー元首相との晩さん会を予定していたのです。

　もちろん、自分たち添乗員はその晩さん会には出ないのですが、ホテルに先行して、晩さん会が予定されているそのホテルの会場に入り、座席などを確認、準備するのですが、さすがに世界の超ＶＩＰ。準備が整った後に普通では行われないことが行われ、唖然としたことを覚えています。

　それは、準備が整った会場に、数人の警官と4頭の警察犬が登場。会場内をその警察犬が走り回り、その後、その会場には鍵が掛けられ、出入り口には警備の警官が立ちました。
　あとで聞いたのですが、走り回っていたのは、爆弾等を嗅ぎ分ける特殊な訓練を受けた警察犬とのことでした。

　そして、サッチャーの登場です。晩さん会の会場前のホールで待機をしていた自分の横を、たくさんのＳＰに囲まれて入ってきたサッチャーが歩いてきました。
　その時です。何を思ったか、サッチャーが自分の方に歩み寄り、微笑みかけられ、握手をしてくれたのです。

　まあ、びっくりしました。背筋がすっと伸び、姿勢が良かったのがとても印象的でした。肌が白く、白人らしい白人といった感じで、話していた英語はゆっくりで、はっきりとした、きれいな発音だったと記憶しています。
　握手した手は当然ですが柔らかく、暖かく、”鉄の女”ではありませんでした。
　
　その後、カメラで会場内を記録として写していたのですが、サッチャーと一緒に参加者たちが記念写真を写しているのを横からカメラを向けていると、わざわざ自分の方に向いてくれたのが、この写真です。
　サッチャーが見ているこの方向には、自分以外、誰もいなかったので、わざわざ自分のカメラに対して、対応してくれたのです。

 


　その時の別の写真をあと2枚、紹介します。

 

 
　ちなみに、自分たち添乗員は、お客様が晩さん会に参加している間はどうしていたのかというと、ホテルの近くのセブンイレブンで”おにぎり”を買ってきて、ホテルの駐車場で食べながら晩さん会の終了を待っていたのです。添乗員とはそんな感じです。今思うと、懐かしく楽しい思い出です。

　その時の自分の写真です。ロンドンの別のホテル前で。39歳でした。それでは。