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2011年06月21日

高齢者と椅子〜リハビリの立場から〜

入所の方も通所の方も訪問の方もある程度のお年を召しいくつかの病気を抱えるとベッドや椅子の生活となります。
そんな中でちょっとした工夫で楽に立ち上がれること、または安易に生活には取り入れていただきたくない椅子というものがあるので紹介させていただきます。

立ち座りのためには机から椅子は少し下がっていたほうが良いのですが、食事や机上作業を行う時は肘を曲げて90度になり前腕がのるような高さと近さが必要となります。
しかし座ったまま椅子を前後に出し入れするのが困難になってきますね。フローリング(板の間)ならフエルトシール素材の脚カバー(写真1)が重宝します。ゴムやビニール皮性では摩擦がおき、スライドしにくくなります。
写真1


デイケアでは今年も1脚に4枚の靴下がいくつも穴あきになり(写真2)新調することになりました。
写真2


まず穴あきの靴下を取り外し、


いただいた布で二枚重ねにぐし縫いしていただき


糸を根元で絞ってテープで止めれば完成です。


椅子を前後に出し入れしなくても着座とテーブルに向かうときに向きを変えれば済むという便利な「回転椅子」というものが市販されており多くの在宅の皆さんがご利用されておいでます。
ある程度の高さがあり、前方に安定した手をつく支えがある場合は良いのですが、回転椅子の肘置きや背もたれに手をついて立座をされるのはとても危険です。まして回転するだけでなくキャスターまでついたものはよほど立ち上がりが安定した方でなくてはご使用をおすすめできません。回転籐椅子は高さも35cm以下の物が多く、立ち上がりがしにくいですね。

訪問リハビリをご利用のN様宅の居間の椅子です。

このタイプの椅子は90度毎にロックがかかるようになっています。左右ともにレバーがあるのでレバーを動かしてロックをはずし、90度回ると止まります。

このように40cmくらいの座面の高さ、肘置き、回転ロック付きが整っているとご家庭でもまだ安心です。

投稿者:リハボスat 10:42| 通所リハビリ | コメント(0) | トラックバック(0)

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