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2016年08月01日

北陸パーキンソン病研究会



パーキンソン病治療を考える 高松神経内科クリニック 山本光利先生 治療は薬物療法とそれ以外に分かれます。 薬物ではL-ドーパ、ドーパミンアゴニスト、COMT阻害剤、MAO-B阻害剤の順で効果は少なくなります、ただMAO-B阻害剤での異常運動は少ない。L-ドーパでは異常運動、症状の変動が、ドーパミンアゴニストでは浮腫、眠気、幻覚、嘔気が問題になります。 薬剤には限界があります。重度になると単に運動症状の改善をエンドポイントに置くのは問題があります。外科的には視床下核電気刺激法が行われています。だた長期予後では問題があります。 リハビリは明らかに評価を改善し転倒も減少します。ダンス、卓球も良いようです。 投薬に関しては時々再考することが大切です。 生命予後では女性の方が進行が早い。無動固縮型の方が予後はわるい。若年型は進行が遅い。以上のような傾向はありますが個々の患者さんに対応することが重要です。 パーキンソン病の6割5分の方が75歳以上です。薬物療法の限界を知り、慢性疾患としてケアをしていく必要があります。 病状に関連する因子としてフレイル(脆弱、虚弱)が問題です。低タンパク質、脱水、サルコペニア(筋肉の減少)転倒、疼痛症候群、難聴、視力低下、心肺機能低下などです。 末期では減薬を考えますがL-ドーパは中止しないでおくほうが良いと思います。

投稿者:KUSUat 15:08| 日記