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2023年1月8日

年の初めに(2)BPPV


良性発作性頭位眩暈(BPPV)の予防と治し方 K式減衰法について BPPVは本来は耳鼻科領域の病気です。急な眩暈は脳梗塞、脳出血、脳循環不全でも出現するため耳鼻科領域の眩暈との鑑別が重要になります。メニエル病、突発性難聴では難聴を伴うため耳鼻科領域と判断できます。前庭神経炎は難聴がないので判断が難しい時があると思います。以上の病気では眩暈は持続的ですぐには改善しない傾向にあります。BPPVは耳石膜の障害で起こるとされますが他の眩暈と反応が違います。それは頭部を急にチョット動かすと眩暈が誘発され動かし続けると改善するという特徴です。また動きから眩暈が起きるまで少し時間がかかります。これを潜時といいます。そして動き続けると眩暈は次第に減少してくるのです。これを減衰現象(疲労現象)といいます。また頭位変換(頭を動かす)の機会が多いと治癒が早くなるという傾向があるのです。つまり頭を動かせば眩暈が治っていくのです。しかし頭を動かそうとすると眩暈が出現するという事情で、減衰現象を得るまでに関門があります。眩暈を起こさずに減衰現象を獲得する方法がないか考えてきました。10年前、頭を動かす前に細かく頭を動かし次第に大きく動かすようにすると眩暈を起こさず減衰現象をえることが出来ることを見出したのです。そして患者さんには実際にやってみて説明しました。5年前より、絵入りのパンフレットを作製し患者さんに渡すようにしました。この方法は予防や治療、他疾患との鑑別に使えます。少し頭をひねって「K式減衰法」と命名し、広く利用されるよう今年は働きかけようと考えています。

投稿者:KUSUat 22:48 | 日記

2022年11月26日

セミナー 伝播する認知症


伝播する認知症 金沢医科大学脳神経内科 浜口毅教授 伝播する認知症にはプリオン病があります。プリオンはタンパク質からなる感染性因子のことです。人では孤発性クロイツフェルドヤコブ病(CJD)が76%,遺伝性CJDが21.3%,獲得性のものが23%です。獲得性ではクールーが知られ、これはパプアニューギニア地域での死者の脳を女性子供が食べることにより感染発症するプリオン病です。医原性では40年近く前に脳外科手術で使われた人乾燥硬膜に由来するものがあります。プリオン以外では脳アミロイドアンギオパチー(CAA)を生ずるAβが注目されています。詳細にみるとCAAは65歳以下で10〜58%に見られ90歳以上では74%に見られます。アルツハイマー病では80〜90%にみられます。CAAは出血が多く微小出血が多発したり血腫を生ずることもあります。Aβの伝播から生じるものはaquiered CAAと言われますが、動物実験で伝播が起きることが実証されています。

投稿者:KUSUat 21:47 | 日記

2022年11月19日

神経内科中部地方会 帯状疱疹


帯状疱疹は幼小児期に罹患した水痘ウイルスが神経系内に潜んでいて免疫力が低下した時増殖し末梢神経や時に中枢神経系を障害することで発症する。多くはデルマトーム(脊髄のレベル別に分布する神経支配領域)に一致した発疹群で診断することが多い。しかし発疹を生じないもの(zoster sine herpete)もあることは念頭に置かなければならない。多くは感覚神経を侵すが運動神経に至る場合がありsegmental zoster paresisといわれる。頭部においては顔面神経麻痺を生ずるが抗ウイルス薬とステロイドの早期投与が必要である。感覚神経では頭部は三叉神経第1枝領域に好発し角膜の障害が最も重大な障害である。また後頭神経に出る場合は後頭神経痛と間違われることがあるので経過観察が必要である。運動麻痺は皮疹の後に出てくることがあるので皮膚病変のみに注意を向けているだけだと発見が遅れることがある。適正に抗ウイルス薬とステロイドの使用が必要である。今回の神経内科中部地方会でも2施設から発表があった。最近、腎機能低下でも使い易いという理由でアメナメビルの使用が多くなっているがこの薬剤は髄液移行性が低く神経合併症が増える原因となっている可能性が高い。最近の朗報ではこれまでの帯状疱疹水痘ワクチンの効果を大きく上回る新たなワクチンが出てきました。帯状疱疹は弱り目に祟り目となるので新たなワクチンは期待できますが高額ではあります。80代後半の方で希望される方があり一回目を打ちました。

投稿者:KUSUat 00:32 | 日記

2022年11月1日

Web セミナー 脳卒中


歩いて受診する脳卒中 新百合ヶ丘総合病院脳卒中センター 長谷川泰弘先生 歩いて受診できる状況はTIA(一過性脳虚血発作)や小規模脳卒中が考えられます。古典的(classic)TIAは局所神経症状が24時間以内に完全に消失し、CT,MRIでの確認を含まないものでした。現在のTIAはCT,MRIの所見で急性期所見の認められないもので24時間以内に症状が消失するものをさします。急性期血管障害症候群(ACVS)は突然発症の血管性の神経機能障害をいいますが高リスクの要因としては心房細動、脳血管障害(CVD)の既往、週に2回以上の発作などがあり高リスクの場合は脳卒中センターへの紹介が必要です。脳梗塞、脳出血、TIAはCVDとして先ずCTをとり出血の有無を確認します。出血が無ければ抗血小板薬が開始されることがありますが、アミロイド血管症の場合TIAと間違われること(amyloid spells)があり抗血小板薬が使用されると出血を誘発してしまうことがあるので注意が必要です。

投稿者:KUSUat 22:11 | 日記

2022年10月23日

認知症患者の生活支援


認知症患者の生活支援 京都大学医学部木下彩栄教授 認知症ではAβやtauの蓄積などの病理的変化はマイナス要因であり埋め合わせ要因として認知予備能、神経再生、脳血管障害予防等があります。認知症への介入では症状進展要因として、繰り返される頭部外傷、高血圧症、糖尿病等が上げられます。予防要因では運動習慣、地中海食、適切な睡眠があります。教育歴、言語機能は認知予備能に関係します。認知症の診断基準は意識障害の無い条件で記憶力、判断力や会話能力などの認知機能低下により社会生活に支障を来した状態を言います。現代の生活には家電製品が多種類使われます。日常生活での支障には家電が関与することは頻繁にあります。認知症の状況をどの様な家電を使えるかを評価することで把握することも可能です。たとえば普通の電話機は使えるがスマホの電話機能が使えないことはあります。生活の支障を軽減する方策として認知症患者の立場に立った製品開発が考えられます。操作手順を簡略化したり器械の様式を変えたりすることが考えられます。時計はアナログよりもデジタルの方が分かりやすいのです。新たなシステムの導入で支障を減らすことも可能です。目標を生活が上手く回るようにすることに置くことで実質上病気の進行を遅らせることが可能であると言えるのです。

投稿者:KUSUat 00:02 | 日記

2022年9月19日

オンライン漢方セミナー


総合内科領域で役立つ漢方薬 日高徳洲会病院 井齋偉矢先生  このセミナーでは各領域の先生から日常困っていることを伺い漢方による対応をお話します。今回は近森病院浅羽宏一にお聞きしました。 肝臓、心臓、腎臓に問題が無いのに下腿浮腫が出る方は越婢加朮湯ですが、色白・ぽちゃぽちゃした感じの人は猪苓湯が効果します。 慢性心不全で利尿剤など心不全の薬が出されている人が少し増悪した時は木防イ湯の使用も考えられる。 慢性腎臓病で高血圧、糖尿病、脂質異常のある高齢者において進行を遅くする可能性として生薬の黄耆末の使用で改善するという報告があります。 高齢の方で顔が火照り、首から上に汗をかくという訴えで顔の火照りには黄連解毒湯が、頭部の発汗には柴胡桂枝乾姜湯が良いと思います。 高校生ぐらいで朝起きられなく学校にいけないとの訴えに苓桂朮甘湯をだします。この薬は月経前症候群にも使います。 中年女性で四肢の皮膚表面がピリピリして服が触っても痛いという状態はアロデイニアという病態です。大防風湯と桂枝茯苓丸を合わせてのんでもらいます。これは帯状疱疹後神経痛にも効果があります。線維性筋痛症でも効果があったとの報告があります。 糖尿病性腎症で血液透析中の60代男性での立ち眩みによる生活困難には五苓散(対症療法的)、半夏白朮天麻湯(効果発現に3週間以上かかる)苓桂朮甘湯、真武湯が考えられる。 血圧が高い人の後頭部痛では葛根湯から麻黄を抜いた桂枝加葛根湯がよい。 むずむず脚症候群に抑肝散や柴胡加竜骨牡蛎湯を考える。四肢の冷えでは当帰四逆加呉茱萸生姜湯が使われるが最近は麻黄附子細辛湯が反応が良いように感じている。循環器内科的に異常が無く動悸が発作的に発現することだけの対策としては三黄瀉心湯を試す。これは鼻血にも効く。人前での赤面やどもりでは黄連解毒湯を使うが不安障害と考えっると半夏厚朴湯が使えると考える。しゃっくりでは葛根湯と芍薬甘草湯の組み合わせか茯苓飲を使う。煎じ薬では柿蔕湯(シテイトウ)がある。脂肪肝では小柴胡湯と桂枝茯苓丸の組み合わせが良いと思われる。

投稿者:KUSUat 13:59 | 日記

2022年9月17日

高齢者における脳波検査




認知症とてんかんを中心に 名古屋大学 脳とこころの研究センター 寶珠山 稔教授 神経活動は通常は脳波検査で行われます。各種意識障害、てんかん、認知症、脳血管障害、頭部外傷、プリオン病、中毒代謝障害、脳腫瘍等の診断治療に重要な検査です。てんかんの発症率は高齢化により老人において増加しています。10万人あたり10代60人40代40人75歳以上120人となっています。てんかんにはEEG(脳波)が必須です。高齢者のてんかんの特徴は部分てんが多く複雑部分発作や二次性全般発作が目立ち非痙攣性てんかん重積(NCSE)の時がある。持続時間や意識回復までの時間が長いもの(数時間から数日)があり後遺症や認知症の出現悪化を生じることもある。65歳以上のてんかんでは複雑部分発作が47%全般化を伴う複雑部分発作が40%で側頭葉てんかんが71%前頭葉てんかんが8%である。半数は原因不明15%が脳血管障害10%が認知症による。NCSEは脳波は重積を示すが痙攣のないものをいう。抗てんかん薬の静脈注射で臨床症状脳波所見共に改善する。症候性てんかんは脳血管障害後数か月から数年後に生ずることがあり頻度は7%で広範囲病変で生じやすく脳波上は焦点性であったりデルタバーストを呈したする。認知症においては脳血管障害性やレビー小体型認知症、認知症を伴ったパーキンソン病は初期より脳波異常を呈するがアルツハイマー病や前頭側頭型認知症では中等度以後で呈することが多い。進行性核上麻痺(PSP)では異常を呈さない。アルツハイマー型認知症では2〜6%レビー小体型認知症では3〜15%でてんかんを伴う。肝不全、腎不全、心不全、脱水、電解質異常、高血糖、低血糖、では脳症をきたす。脳波所見は徐波化、優位律動消失、θ波の増加、δ波の増加、低電位脳波の順で悪化する。三相波は特徴的な波のひとつである。

投稿者:KUSUat 17:39 | 日記

2022年9月5日

内科学会北陸支部生涯教育講演




難治性血管炎の診断と治療についての講演であったが巨細胞性動脈炎についての部分をまとめてみる。側頭動脈炎は頭痛、リューマチ性多発筋痛症は筋肉痛で当院でも何人かは診ているのですが病理学的には巨細胞性動脈炎ということになっています。殆んどが一二か月のステロイド投与で改善しますが少数の人が僅かな量を長期使用しています。今回の講演内容と比べると私の診ている患者さんは軽症または不全形であるといえます。浅側頭動脈や筋肉の強い圧痛がありステロイド投与で著明に改善します。頻度もめずらしいわけではありません。この講演で取り上げられた巨細胞性動脈炎は年間数は3000から4000人の間で厳格な診断基準を満たしたものであるようで数の少なさに驚きました。他の大型血管炎と比べ巨細胞性動脈炎と診断する際の基準として必須基準は50歳以上の発症であること、臨床的な特徴として肩・首の朝のこわばり、突然の視力低下、新規の側頭部頭痛、頭皮の疼痛、浅側頭動脈の異常所見があり、検査ではCRPが1.0mg/dL以上、浅側頭動脈生検での陽性または超音波検査でのhaloサイン、両側腋窩動脈病変などです。私が診ている殆んどでCRPは1.0mg/dL以下です。浅側頭動脈の強い圧痛がありますが盛り上がるような形態的変化はありません。ただこの講演では巨細胞性動脈炎は大血管の病変を合併することがあり鎖骨下動脈、腋窩動脈、大動脈において注意する必要があるとのことでした。

投稿者:KUSUat 14:27 | 日記

2022年8月4日

夏休み (3)





投稿者:KUSUat 10:08 | 日記

2022年8月3日

夏休み (2)





投稿者:KUSUat 19:00 | 日記

2022年7月15日

教育講演 レビー小体型認知症




レビー小体型認知症の診断と治療 金沢大学脳神経内科学 小野賢二郎教授 レビー小体型認知症は認知症の中で病理学的診断ではアルツハイマー病についで二番目に多い疾患です。レビー小体はαーシヌクレインが神経組織に蓄積したものですが、多系統萎縮症でも認められる所見です。幻視、パーキンソニズム、レム睡眠行動異常(RBD)、自律神経症状、抑うつなど多彩な症状を呈します。意識の変動を認め幻視では小動物、人が見えることが多いですし、錯視を認めることもあります。脳血流SPECTで後頭葉の血流低下があります。DAT-SCANや心筋MIBGも有用です。図形転写が拙劣で嗅覚低下も特徴です。軽度認知機能低下発症、せん妄発症、精神症状発症のレビー小体型認知症があります。病理学的にレビー小体病理とアルツハイマー病理の両者のある混合病理のものがあります。 幻視についてはアルツハイマー病治療薬のドネペジルが効果します。精神症状に向精神薬を使うと薬剤過敏があるため注意が必要で抑肝散はよく使います。またセロクエル少量使用することもあります。パーキンソニズムに対してはゾニサミドは精神症状に影響を出さない為使い易いと思います。

投稿者:KUSUat 17:13 | 日記

2022年7月10日

神経学会地方会 帯状疱疹治療薬について




抗ヘルペスウイルス製剤使用についての考察 帯状疱疹の際に使用する薬剤はアシクロビル、パラシクロビル、ファムシクロビルがあるが腎機能障害があると用量調整が必要であった。新たに出たアメナメビルは腎臓に負担がかからないため高齢者など腎機能低下が想定される患者にも使えるため選択の余地が増えたといえる。 今回の中部地方会ではアメナメビルの薬剤的性質による弱点を指摘する二つの発表があった。帯状疱疹は免疫能が低下すると神経節などに潜んでいた水痘帯状疱疹ウイルスが活性化し末梢神経を伝って皮膚に至り皮疹を生ずるが、時に中枢神経系に広がり髄膜炎や脳炎を呈することがある。従来の抗ヘルペスウイルス薬は中枢神経系に移行できるがアメナメビルは中枢神経系に入れないという性質がある。従来薬では阻止されていた中枢神経における発症がアメナメビルでは阻止できないため皮膚疱疹が改善しても髄膜炎や脊髄炎の発症を見たとの発表であった。いずれもアシクロビルの点滴で改善を得ることができた。

投稿者:KUSUat 19:39 | 日記

2022年6月23日

バトンレクチャー 嚥下障害とパーキンソン病




パーキンソン病のピットホール嚥下障害 国立精神・神経医療研究センター 山本敏之先生 パーキンソン病の死因では肺炎が最も多く20%〜40%と言われている。嚥下造影検査ではパーキンソン病で45%、レビー小体病で83%に誤嚥が認められ、これが肺炎の原因と考えられる。咳反射が低下しており呼気流速も遅い。不顕性誤嚥が多く自覚が乏しい。様々なタイプの嚥下障害があり錐体外路障害によるものや口腔咽頭喉頭の運動神経や感覚神経にαシヌクレイン蓄積があり機能低下を起こしている可能性もある。不顕性誤嚥の気付きのヒントとしてはQ1ここ1年で痩せてきたかQ2薬をのむときにむせるかQ3食事中の動きの悪さが有るかなどをチェックします。食事中の動きの悪い人は83%が誤嚥をきたしています。対策としては食事のタイミングがonになるように服薬を調整することです。嚥下機能に障害があると薬剤が途中に引っ掛かり腸に到達せずonに入れない状況が持続してしまうことがあります。この場合は薬剤投与のルートや方法を変えなければなりません。ゾニサミドは効果が長時間にわたるためonを維持し易いと考えられます。パーキンソン病ではとろみをつけることで嚥下運動が遅くても誤嚥を防ぐことができます。

投稿者:KUSUat 21:34 | 日記

2022年6月9日

不思議な振戦




振戦(振え)はめずらしい現象ではないが原因誘因は多彩である。緊張した時に起きる振えは武者震いと言われることもあり殆んどの人が経験する。風邪などで急激に体温が上昇するときも振えがくる。これは悪寒戦慄という形で出てくる。免疫力を高めるため体温を上昇させる一連の反応と思えば理解できる。動物の発熱システムとして筋肉が使われているのだと思う。甲状腺機能亢進症では細かな振るえが出る。パーキンソン病の症状の一つとして静止時振戦が特徴と言われる。先日、四肢の振るえを訴えて来られた方があり、聞くと最近転びやすくなっているとの話であった。診察すると左右差のある軽度のこわばり(固縮)が有り、パーキンソン病であろうと思ったが振戦については念のため甲状腺ホルモンを測定しておいた。結果は甲状腺ホルモンの異常高値があり甲状腺機能亢進症であった。では固縮や転びやすさは何なのか。二つの病気が重なるのはめずらしいがパーキンソン病の精密検査も予定することにした。本態性振戦はめずらしい疾患ではないが高齢になると目立ってくることが多い。最近出会った振戦は点滴をしたり水分補給をしっかりやってもらって改善したので、脱水によっても振戦が誘発されること体験した。二人とも80歳を越えた方で一人は施設入所の人で自分では積極的に水分を摂らない人で点滴後振戦は消失した。もう一人は認知症の方で長い間で水分不足になっていたようだ。自宅なので家人に水分補給を管理してもらい振戦は消失した。脱水による振戦はこれまで経験したことがなく、また文献や学会での報告も見たことがなかったので貴重な体験であった。 

投稿者:KUSUat 23:04 | 日記

2022年5月28日

神経学会総会 レビー小体認知症




パーキンソン病に伴う認知症(PDD)とレビー小体型認知症(DLB)の病理所見はほぼ同一である。初期症状がパーキンソニズムが主か認知症が主体かによってよって区別されているが両者を合わせてLewy Body Dementia(レビー小体認知症)という考え方が受け入れられるようになってきた。最近のDLBの診断基準の中には認知機能の変動、幻視、RBD(レム睡眠行動障害)とパーキンソニズムがある。DLBの認知機能低下は注意、視空間認知、遂行機能障害が主体となる。 
脳神経内科と精神科が診るDLBの違いは精神科ではPsychiatric-onset DLB であるのかもしれない。薬剤誘発性のDLB類似の症状はその後のDLB発症の予測マーカーとなる可能性がある。DLBにおいてL-dopa使用は薬剤誘発性精神病の懸念があるが必ず出現するものでは無いようである。

投稿者:KUSUat 11:51 | 日記

2022年5月21日

神経学会総会 高齢者てんかん診療




高齢者とてんかん 京都府立医科大学脳神経内科 田中章浩先生 てんかんの有病率は75歳以上で最も高く1000人あたり14.8人である。施設入所や入院に限ると10人に1人という高い数字になる。発作型は複雑部分発作や二次性全般性発作が多い。複雑部分発作では意識減損が30秒から3分間が多い。動作停止、凝視で始まる。自動症は口舌手等を目的もなく動かす。発作後朦朧状態(近似記憶障害、健忘)を呈する。緩徐な意識回復で側頭葉てんかんで見られることが多い。原因としては脳血管障害が多く認知症でも多く認められる。治療はレベチラセタム単剤低用量でコントロールできる。脳波は徐波はよく見られるが棘波などは上手く捉えられないことがあるが繰り返し検査することで検出率を上げることが出来る。認知症とてんかん 宇多野病院脳神経内科 木下真幸子先生 てんかんは認知機能障害をきたし、認知症はてんかん発作を合併することがあるという関係があります。症状は脳局在機能と関連して出現します。リバスチグミン等抗認知症薬剤は発作誘発きたすことがあるため注意して使用することは重要です。

投稿者:KUSUat 23:35 | 日記

2022年4月21日

足腰運動で健康寿命を延ばす




足腰運動は極めて簡単で危険性がないトレーニング法です。かなりのフレイル(脆弱状態)の人でもできる筋トレです。 人の筋肉量の2/3が下半身にあり姿勢保持や移動に重要な働きをしています。筋肉は使わないと脆弱になり萎縮していきます。入院などで長期臥床すると歩けなくなることはよく経験することです。その為、現在は早期離床リハビリが重視されています。日常でフレイルにある人は少しでも体を動かす必要があるのですが転倒の危険性もあるため闇雲に歩くというわけにも行きません。また筋肉を強くするには負荷のかかる運動でないと効果がありません。自宅に錘のついたトレーニングマシンはスペースもとり多くの人にとっては現実的ではないと思います。自らの体を錘とした運動が椅子と食卓を利用する足腰運動なのです。椅子に腰掛けたり座ったりする半スクワットと踵上げで下肢前面の筋肉とふくらはぎの筋肉のトレーニングができます。これらの筋肉は速歩の時使用される筋肉です。この運動を毎食後行うことで筋力の増強や保持が可能となります。このトレーニングを習慣化することでより効果を高めることが出来ます。足腰運動表は回数を書き入れ習慣化を促すツールとして使います。毎食後先ず5回から始めて少しずつ回数を増やし30回にすれば1日に90回することになるので効果が期待できます。この表はホームページの「ご挨拶」からダウンロード出来ます。下肢筋力の強化で健康寿命は延びます。それは転倒のリスクを下げるからです。更に下げる方法はウオーキングストックの使用です。

投稿者:KUSUat 21:46 | 日記

2022年4月10日

抗血小板剤の皮膚トラブルの治療




漢方でいう?血(おけつ)は血の巡りが悪い状態を表しますが皮下出血や肌の暗い感じ、女性の生理痛生理不順、不正性器出血の他打撲などが範疇にはいります。?血を改善する漢方処方をまとめて駆?血剤と言います。桂枝茯苓丸、桃核承気湯、通導散がよく使われます。効果は後の二剤が強い印象がありますがこの二剤には大黄が含まれるので便秘の人には良いのですが他の人では軟便下痢を起こすので注意が必要です。桂枝茯苓丸はそのようなことがありません。効果を高めるため通導散の量を増やすのではなく桂枝茯苓丸を追加すれば下痢に至ることなく治療効果を高めることができるのではないかと考えていますが経験が増えれば証明できると思います。脳梗塞予防に抗血小板薬を使うと両前腕に皮下出血を繰り返すようになる場合があります。また老齢になると毛細血管が脆弱になり皮下出血をきたします。これまでは毛細血管強化のためビタミンCなどを使ってみましたが効果は確認出来ませんでした。皮下出血を?血ととらえて桂枝茯苓丸を使うと確実に改善しました。また両上肢と首回りが原因不明に発赤して改善しない人や両下腿が発赤して改善しない患者さんに桂枝茯苓丸を使うと短時日で改善を示しました。桂枝茯苓丸は副作用が殆んどなく、抗血小板剤使用時の皮膚トラブルの際には重要な薬剤であると思います。

投稿者:KUSUat 17:47 | 日記

2022年4月1日

脳卒中学会 片頭痛について




熊本市民病院 脳神経内科 橋本洋一郎先生 片頭痛は女性にみられる場合脳梗塞の率が高くなり喫煙やピルは大きな危険因子となります。片頭痛は両側性の場合もあり光、音、臭いなどの前兆があります。脈打つばかりではなく締め付ける痛みのこともあります。30歳までに発症します。肩こりや咳で誘発することもあります。RCVS(可逆性脳血管攣縮)は雷鳴頭痛が特徴ですが一分以内で痛みが増強しバルサルバ呼吸がトリガーになることがあります。片頭痛と緊張性頭痛が両方有る場合もあります。アミトリプチリンは両方に効果があります。片頭痛予防薬はその他バルプロ酸、ロメリジン、ベラパミル、プロプラノロール、など有りますがなかなか効果的な予防薬が見つからない場合が有ります。2021年稿カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)抗体、受容体抗体が使えるようになりました。これは月に1回の注射で従来にない発作予防効果を発揮します。これからの片頭痛治療に大きな役割を果たすと思われます。トリプタン系薬剤や鎮痛剤を連用すると薬物依存性頭痛が問題になってきます。これはなんとか1週間休薬することが重要です。

投稿者:KUSUat 10:31 | 日記

2022年3月20日

北陸神経内科懇話会




進行期パーキンソン病の薬物療法(サフィナミドについて)昭和大学藤が丘病院脳神経内科 馬場康彦准教授 パーキンソン病治療薬MAO-B阻害薬は3種類有りますがサフィナミドだけグルタミン酸放出抑制作用を合わせ持ちます。またMA-B阻害選択性がMAO-A阻害作用と比較して1000:1と他剤に比して優れています。ON時の運動症状の改善はグルタミン酸放出抑制作用が寄与している可能性がありデイスキネジアに効果の可能性もあります。非運動性症状に関してグルタミン酸は疼痛の伝達に関与しておりサフィナミドが効果します。うつ症状にも関係し効果が期待できるのです。またその作用は可逆的であり他剤が薬剤中止後効果が遷延するのと対照的です。サフィナミドはウエアリングオフを改善し底上げ効果が期待できます。

投稿者:KUSUat 13:08 | 日記

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