2025 年4 月17 日
良性発作性頭位動揺症に画期的治療

良性発作性頭位動揺症(BPPD)は起床時や急に頭を動かした時に体がフラツまたはフラフラするが短時間で改善する特徴の病気です。重大な障害を来すことは無いが頻回に出現したり長期にわたって続くことがあります。そのため不安感と不快感が生じ日常生活に大きな支障を及ぼすことになります。また他人には分からないため神経症と間違われることも有ります。良性発作性頭位めまい症(BPPV)は急に動いた時に回転性めまいが生じ動き続けると改善するめまい症です。頭位変換眼振検査で左右を確認しエプリー法やブラントダロフ法を行い治療します。この時必ずめまいを生ずるため治療が進まないことが問題となっていました。微小頭位変換法はめまいを起こさずに治療できる現在のところ唯一の方法です。BPPVでは再発が多く見られますが再発までの間でも起床時などで回転に至らないふらつきを生ずることがあります。BPPDはBPPVの不全型(軽症)とすると微小頭位変換法が効果があるのではないかと考え微小頭位変換法(2分間法)をやってもらうことにしました。これまでの成績では2年間続いたBPPDが1ヶ月で改善しました。3ヶ月続いた方は数人おり最短1週間最長2週間で改善しています。BPPDはエプリー法で良くなるとの報告もありますが左右を決定できないBPPDで行うのには無理があるのではないかと思います。微小頭位変換法の導入はBPPDにおいての方がスムーズに行くかもしれません。