2025 年3 月21 日
新規睡眠薬の話

睡眠障害と新規睡眠薬 久留米大学 比江島啓至先生 小曾根基裕先生 これまでのベンゾジアゼピン系睡眠薬は筋弛緩作用や眠気の遷延があり転倒やせん妄のりすくが問題となっていた。また依存が生じやすく不眠が改善しても薬を止めることが出来ない状況に陥る危険性も問題とされてきた。新規睡眠薬は自然の眠りに近く上記の問題は解消されつつある。睡眠を誘発するメラトニンの受容体作動薬であるラメルテオンは入眠困難に使用される。ラメルテオンは0.75時間で最高血中濃度に達し、半減期は0.94時間とどちらも短い。副作用が少なく高齢者にも使い易いが効果が弱いという指摘もある。オレキシンは主作用に覚醒維持機能がある。オレキシン受容体拮抗薬は筋弛緩作用や鎮静作用を示さず自然な使用感であることも特徴である。レンボレキサント(デエビゴ)は入眠障害に効果が期待され、中途覚醒にはレンボレキサント、スポレキサント(ベルソムラ)有効とされる。早朝覚醒にはスポレキサントが使われる。以上注意点としてはラメルテオンはフルボキサミンと併用禁忌である。オレキシン受容体拮抗薬はチトクロムP450(CYP)阻害薬との併用は禁忌または減量が必要となる。悪夢の出現がありクラリスロマイシン、イトコナゾールなど注意が必要である。処方にあたっては出口戦略を持って行うべきで、使用時の安全性についても十分考慮すべきと考える。