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2017年7月25日

夏のスポーツ 白山


この数年、夏に白山に登っている。ただ登るのではなく登り方を変えたりデータをとったりしてこれからの参考にするよう心掛けている。 一昨年は下山に釈迦新道を選んだが、長時間コースであったことや、山小屋で隣のいびきで眠れなかったこと、山小屋の昼の弁当が口に合わなかったこと、水分摂取が充分でなかったことで脱水症、熱中症前段階になった。下山翌日の血中CPKが5200と高値を示し、尿にもケトン体がでていた。 昨年はよく眠れるよう前日に登山口の市ノ瀬の旅館で泊まり、朝一番に出発、日帰り登山をした。この時の翌日血中CPKは1067であった。CRPは±であった。尿ケトン体は−であった。別当出合と山頂の高低差は1450mであるが、睡眠もとれ好調だったので観光新道を比較的速く登ったが疲労は少なかった。  今年はなるべく体を消耗させないように更に工夫することにした。持ち物の重さを減らすため28Lで420gのリュックを購入した。荷物をいれて(ペットボトル3本含む)7Kgになったので、靴や服装を合算しても10Kg以内に収まったと思う。山小屋での睡眠を確保するため耳栓、空気枕、袋状の超軽量シーツも準備した。このセットは実に有効であった。当日は午後からの天候が荒れそうなので午前中に登ってしまおうと午前3時に起床し午前3時30分、家を出発した。5時に市ノ瀬に到着、バスはぎっしり満員で3台目に乗車、約20分で別当出合登山口に到着した。脱水症や熱中症予防で五苓散を服用した。砂防新道は混むと思われたので観光新道を登ることにし午前5時35分出発した。早く起きたため寝不足があり、荷物が軽い割には疲れがあった。午前9時10分に室堂に到着した。しばらく休んで山頂を往復した。今回の小屋泊まりは睡眠は充分とれた。三点セットのおかげだけでなく悪天候で宿泊者が少なく寝床の余裕があったことや鼾をかく人がいなかったことも寄与していると思う。2日目の朝は御来光の登拝はなく午前7時前まで寝ていた。下山はエコーラインから砂防新道を通って別当出合についた。帰宅途中、白峰温泉に入ったが、昨年CRPが上がっていたので、体を温めないよう短時間入湯し洗い場で下腿大腿を水で冷却した。翌日のCPKは774、CRPは−であった。登山は体を損傷する行為のようである。体調を整え無理をせず、時間を競わず寧ろわざと遅い速度を心掛けるのが長く登山を楽しめる秘訣かもしれない。また下山後は十分な栄養と時間をとり体の修復を図らなければならない。

投稿者:KUSUat 23:41 | 日記

2017年7月7日

いしかわ漢方セミナー フレイル


フレイル(Frailty)と漢方 谷川医院 谷川聖明先生 フレイルとは加齢に伴い臓器予備能が低下し疾病やストレスに対して弱くなっている状態をいいます。食欲不振による低栄養で筋肉減少(サルコペニア)をきたし疲労感強く、認知機能低下、うつにも陥りやすくなります。しかし適切な対処で回復する可能性を持つ状態です。漢方で言う未病が最も近い概念と考えられます。西洋医薬にはそのような症状に対処する治療薬は見あたりません。漢方薬は「元気がない」「体力が低下した」といった病態に対応する選択を持っています。漢方薬と生活指導で病気にならない体にしていくのは漢方医学の得意な領域です。元気が無く食欲低下には補中益気湯、六君子湯、程度が強ければ人参養栄湯が考えられます。精神不安があれば加味帰脾湯、程度が強ければ帰脾湯を試してみます。下肢の痛みやしびれは八味地黄丸、牛車腎気丸を使います。この2剤はアンチエイジングとして働きます。

投稿者:KUSUat 22:45 | 日記

2017年7月3日

教育講演 リューマチについて


関節リューマチのこれから 聖路加国際病院 免疫リューマチセンター センター長 岡田正人先生 リューマチ(RA)は免疫異常反応で起きる関節滑膜の炎症です。炎症が進むと軟骨破壊が起きます、軟骨は再生することができません。更に進むと骨破壊を生じます。破骨細胞が骨の石灰を溶かし、骨芽細胞が修復します。修復には時間が掛かります。このバランスが崩れると骨破壊は進行します。診断には病態診断、除外診断、臨床診断を行い治療へとつなげます。RAはコントロールする病気と考える必要があります。薬物治療が中心となりますが患者個々のneedsを考え治療を進めます。薬剤は最初の2〜3ケ月で副作用が出やすいので注意します。メトトレキサート(MTX)は早めに多く使い炎症を早く治めます。炎症は免疫力を抑えます。MTXの副作用は肝機能障害、血球減少があります。悪性リンパ腫もありますがEBウイルス感染が関連するといわれています。ステロイドは最初の炎症を抑えておくのに必要で目標を達せれば減薬中止します。ステロイド減薬はRAでは隔日投与で減薬するとうまく移行できます。休薬日に自力でステロイドをつくるようになるのです。ステロイドは骨芽細胞の能力を抑えます。そのため使い続けると骨破壊が進行することになります。骨粗鬆に対するアクトネル使用で顎骨壊死が気がかりですが抗生物質使用も含めた感染対策が重要です。またMTXはタバコで効果が減弱することを念頭に置く必要があります。ビタミンAは骨にはよくありません。低分子製剤は高価ですが併用したり、上記で効果が期待できない場合は有力な治療となります。

投稿者:KUSUat 11:32 | 日記

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