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2017年07月07日

いしかわ漢方セミナー フレイル


フレイル(Frailty)と漢方 谷川医院 谷川聖明先生 フレイルとは加齢に伴い臓器予備能が低下し疾病やストレスに対して弱くなっている状態をいいます。食欲不振による低栄養で筋肉減少(サルコペニア)をきたし疲労感強く、認知機能低下、うつにも陥りやすくなります。しかし適切な対処で回復する可能性を持つ状態です。漢方で言う未病が最も近い概念と考えられます。西洋医薬にはそのような症状に対処する治療薬は見あたりません。漢方薬は「元気がない」「体力が低下した」といった病態に対応する選択を持っています。漢方薬と生活指導で病気にならない体にしていくのは漢方医学の得意な領域です。元気が無く食欲低下には補中益気湯、六君子湯、程度が強ければ人参養栄湯が考えられます。精神不安があれば加味帰脾湯、程度が強ければ帰脾湯を試してみます。下肢の痛みやしびれは八味地黄丸、牛車腎気丸を使います。この2剤はアンチエイジングとして働きます。

投稿者:KUSUat 22:45| 日記