<< 2020/08トップページ2020/10 >>
2020年9月22日

脳卒中学会 横浜Web(3)




抗血栓療法の再考 山王病院 内山真一朗先生
ESUS(embolic stroke of undetermined source)栓源不明脳塞栓症の治療は抗凝固剤が良いのか抗血小板剤が良いのかは明確な差異を確認できているわけではない。最初は抗血小板剤であっても心関連があれば抗凝固剤に切り替え、そうでなければそのまま抗血小板剤というやり方もある。左房径が関連することもあるとされる。強化ホルター心電図検査で発作性心房細動が分かれば抗凝固剤でよいと思われる。afのない心疾患、心不全、狭窄部のプラークからくる動脈源性の原因も考慮される。抗血小板剤もDOACも出血のリスクを上げるがDOACの次世代薬F?a阻害剤は出血を増やさないので期待したい。

投稿者:KUSUat 00:27 | 日記 | コメント(0)

2020年9月7日

インフルエンザ流行期の新型コロナウイルス感染




風邪やインフルエンザと新型コロナウイルス感染は症状で区別することは難しいと思われます。 秋から冬にかけてインフルエンザが流行した場合はこれまでの対応では新型コロナウイルス感染に対処することが更に難しくなります。 国の方針に変化があり10月から民間のかかりつけ医でのPCR検査が保険適用で可能となります。ただ当院では最近の受診歴が無く聞き取りやカルテ作成に時間がかかり院内滞在時間が長くなる方は対応が困難な状況です。 日頃診察を受けられている方を原則自家用車に乗ったまま外での診察検査の方針です。酸素飽和度を測定し必要のある方は検査をします。今後の治療を説明し処方を作成します。以上の様な流れを想定しています。クリニック内での感染リスクはコントロールできると思われますが更に良い対処法があれば取り入れていくつもりです。

投稿者:KUSUat 21:31 | 日記

2020年9月1日

脳卒中学会 横浜Web (2)




閉塞性脳血管障害の治療  脳血栓症と脳塞栓が併存することがあります。脳血栓症の予防には抗血小板薬が使用されます。脳塞栓症では抗凝固薬(直接経口抗凝固薬DOAC,ワーファリン)が使われます。最近はDOACが使われることが多くなっています。ではDOACと抗血小板薬の併用には問題があるのでしょうか。元々、両者とも服用により脳出血の率を上げるという副作用があるのです。そのため併用により更に脳出血の危険性が増すことになります。特にフレイル(低栄養、低体重)腎不全の場合は特別に注意するべきです。それぞれの事情に応じて血栓症か塞栓症かどちらの要素が強いか判断し投薬内容を選ぶ必要があります。心筋梗塞や脳血栓症では再発予防に抗血小板薬が使われます抗血小板薬を2剤使用(DAPT)使用することがあります。特に心臓関連では多いと考えられます。この場合やはり脳出血の率が更に高くなります。そのため漫然と使用することはなく期間を限って2剤使うことになります。血圧のコントロールも大切です。また抗血小板薬で唯一出血のリスクを上げない薬剤としてシロスタゾールが有ります。頻脈傾向が無ければシロスタゾールの使用も良いと思われます。

投稿者:KUSUat 08:29 | 日記

<< 2020/08トップページ2020/10 >>
▲このページのトップへ