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2020年8月29日

脳卒中学会 横浜Web (1)


急性期脳卒中の時短 発症から治療開始までの時間は治療成績に大きな影響がある。TPAの使用は発症後4時間半以内に制約を受けている。血栓回収療法は8時間以内という制約がある。発症から病院到達までの時間は病気に対する理解を広めることや自治体の救急体制の整備等での短縮を図るようにする。病院到着から治療開始までの時短は画像診断装置の迅速な使用、業務を分担し治療医が余分な時間負担をしなく治療に専念できる体制を創っていくことで可能となっていく。病歴や連絡はNP(診療看護師)が行い、書類関係はDA(doctor assistant)が行い治療開始までの流れを効率化できる。TPAは開通率が高くないため効果なければ血栓回収療法が行われる。血栓回収療法までが可能な病院の配置などは地域によって状況が異なることがあるため地域ごとの最適化を勘案する必要がある。

投稿者:KUSUat 23:07 | 日記

2020年8月16日

脳神経外科コングレス 金沢 (2)


1)絞扼性末梢神経疾患 日本医科大学 金 景成先生 絞扼性末梢神経疾患はこれまで積極的に診て来られなかったため立ち遅れがある。外来では手のしびれを伴う手根管症候群によく出会うし、足底部がしびれるDMの症状と似る足根管症候群は顕微鏡を使用した手術で効果的な結果を出せると言える。臀皮神経由来の腰痛はブロックで診断できる。 (2)抗てんかん薬の選択基準 広島大学 飯田 幸治先生 成人てんかんでは断薬の可能性は労働内容や自動車運転のことなどで壁があると言える。発作抑制維持の可能性は2年後で35〜57%と言われる。発作コントロールの見込みは最初の薬で薬50%、2剤で60%、3剤で65%と限界があり一生の服薬になることが多い。テグレトール、ガバペンチンは小児科では禁忌とされる。Naチャンネルブロッカーは徐脈に注意、テグレトールは房室ブロックに注意する。バルプロ酸はカルバペネムが禁忌でパーキンソン症候群には合わない。てんかん患者は脳卒中リスクが高いといわれる。薬を合わせる時は単剤を先ず最大量まで使ってみて効果を判定している。 (3)頭部神経外傷 抗血栓薬内服の場合は的確な中和薬の使用や抗線溶薬の早期投与が必要である。軽症中等症の頭部外傷では3〜6時間以内にトランサミンを使用(1000mg/24h)することで重症化を避けることができる。これは過線溶を防ぐことを意味している。またPT-INR2.0以上では中和薬を考慮しなければならない。高次脳機能の障害は受傷後6〜12ヶ月後に評価しなければならない。

投稿者:KUSUat 23:54 | 日記

2020年8月10日

脳神経外科コングレス 金沢 (1)




(1)下垂体腺腫の手術治療 鹿児島大学 藤尾信吾先生 手術アプローチは経蝶形骨洞法が主流であり内視鏡手術が広く普及しモニターカメラの高性能化や3D技術の進歩もあって手術成績は進化をとげている。必要に応じて開頭手術と同時に行うこともある。残存の場合は放射線治療、薬物療法を行う。術後のホルモン低下で倦怠感を生ずる。ACTH低下で関節痛がありコートリル投与、TSH低下で不妊がありホルモン補充する。
(2)機能性下垂体腺腫の薬物治療 大阪大学 押野 悟先生 プロラクチン産生腫瘍以外は手術が第一選択となる。出来るだけ取って残れば薬物治療を組み合わせる。ただクッシング病は全摘できるかが重要である。プロラクチン産生腫瘍は持続時間の長いカベルゴリンが使用されることが多い。この場合、髄液漏を生ずることがあるので注意が必要である。
(3)聴神経腫瘍の治療 千葉大学 樋口 佳則先生 治療は(a)手術、(b)定位放射線治療SRS、(c)経過観察に分かれる。最近は検査の発達で小さなものが見つかり(c)が多くなってきた。自然歴では個人差があるが変化は体積で追跡する方が良い。発見から1,2年で増大するものが多い。脳槽内に出ているものやシストがあるものは増大しやすい。SRSは小型腫瘍の治療オプションとして使えるが長期では聴力低下の可能性が問題になる。聴力機能温存を意識した手術治療となる。
(49頭蓋咽頭腫の手術 大阪市立大学 後藤 剛夫先生治療には手術、放射線があるが長期成績で放射線はよくない。最近は経鼻内視鏡手術の進歩で手術成績の向上が言われる。積極的に手術でとるのが良いと思われる。   

投稿者:KUSUat 23:07 | 日記

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