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2020年08月16日

脳神経外科コングレス 金沢 (2)


1)絞扼性末梢神経疾患 日本医科大学 金 景成先生 絞扼性末梢神経疾患はこれまで積極的に診て来られなかったため立ち遅れがある。外来では手のしびれを伴う手根管症候群によく出会うし、足底部がしびれるDMの症状と似る足根管症候群は顕微鏡を使用した手術で効果的な結果を出せると言える。臀皮神経由来の腰痛はブロックで診断できる。 (2)抗てんかん薬の選択基準 広島大学 飯田 幸治先生 成人てんかんでは断薬の可能性は労働内容や自動車運転のことなどで壁があると言える。発作抑制維持の可能性は2年後で35〜57%と言われる。発作コントロールの見込みは最初の薬で薬50%、2剤で60%、3剤で65%と限界があり一生の服薬になることが多い。テグレトール、ガバペンチンは小児科では禁忌とされる。Naチャンネルブロッカーは徐脈に注意、テグレトールは房室ブロックに注意する。バルプロ酸はカルバペネムが禁忌でパーキンソン症候群には合わない。てんかん患者は脳卒中リスクが高いといわれる。薬を合わせる時は単剤を先ず最大量まで使ってみて効果を判定している。 (3)頭部神経外傷 抗血栓薬内服の場合は的確な中和薬の使用や抗線溶薬の早期投与が必要である。軽症中等症の頭部外傷では3〜6時間以内にトランサミンを使用(1000mg/24h)することで重症化を避けることができる。これは過線溶を防ぐことを意味している。またPT-INR2.0以上では中和薬を考慮しなければならない。高次脳機能の障害は受傷後6〜12ヶ月後に評価しなければならない。

投稿者:KUSUat 23:54| 日記