2022年3月20日
北陸神経内科懇話会
進行期パーキンソン病の薬物療法(サフィナミドについて)昭和大学藤が丘病院脳神経内科 馬場康彦准教授 パーキンソン病治療薬MAO-B阻害薬は3種類有りますがサフィナミドだけグルタミン酸放出抑制作用を合わせ持ちます。またMA-B阻害選択性がMAO-A阻害作用と比較して1000:1と他剤に比して優れています。ON時の運動症状の改善はグルタミン酸放出抑制作用が寄与している可能性がありデイスキネジアに効果の可能性もあります。非運動性症状に関してグルタミン酸は疼痛の伝達に関与しておりサフィナミドが効果します。うつ症状にも関係し効果が期待できるのです。またその作用は可逆的であり他剤が薬剤中止後効果が遷延するのと対照的です。サフィナミドはウエアリングオフを改善し底上げ効果が期待できます。