<< 2022/03トップページ2022/05 >>
2022年4月21日

足腰運動で健康寿命を延ばす




足腰運動は極めて簡単で危険性がないトレーニング法です。かなりのフレイル(脆弱状態)の人でもできる筋トレです。 人の筋肉量の2/3が下半身にあり姿勢保持や移動に重要な働きをしています。筋肉は使わないと脆弱になり萎縮していきます。入院などで長期臥床すると歩けなくなることはよく経験することです。その為、現在は早期離床リハビリが重視されています。日常でフレイルにある人は少しでも体を動かす必要があるのですが転倒の危険性もあるため闇雲に歩くというわけにも行きません。また筋肉を強くするには負荷のかかる運動でないと効果がありません。自宅に錘のついたトレーニングマシンはスペースもとり多くの人にとっては現実的ではないと思います。自らの体を錘とした運動が椅子と食卓を利用する足腰運動なのです。椅子に腰掛けたり座ったりする半スクワットと踵上げで下肢前面の筋肉とふくらはぎの筋肉のトレーニングができます。これらの筋肉は速歩の時使用される筋肉です。この運動を毎食後行うことで筋力の増強や保持が可能となります。このトレーニングを習慣化することでより効果を高めることが出来ます。足腰運動表は回数を書き入れ習慣化を促すツールとして使います。毎食後先ず5回から始めて少しずつ回数を増やし30回にすれば1日に90回することになるので効果が期待できます。この表はホームページの「ご挨拶」からダウンロード出来ます。下肢筋力の強化で健康寿命は延びます。それは転倒のリスクを下げるからです。更に下げる方法はウオーキングストックの使用です。

投稿者:KUSUat 21:46 | 日記

2022年4月10日

抗血小板剤の皮膚トラブルの治療




漢方でいう?血(おけつ)は血の巡りが悪い状態を表しますが皮下出血や肌の暗い感じ、女性の生理痛生理不順、不正性器出血の他打撲などが範疇にはいります。?血を改善する漢方処方をまとめて駆?血剤と言います。桂枝茯苓丸、桃核承気湯、通導散がよく使われます。効果は後の二剤が強い印象がありますがこの二剤には大黄が含まれるので便秘の人には良いのですが他の人では軟便下痢を起こすので注意が必要です。桂枝茯苓丸はそのようなことがありません。効果を高めるため通導散の量を増やすのではなく桂枝茯苓丸を追加すれば下痢に至ることなく治療効果を高めることができるのではないかと考えていますが経験が増えれば証明できると思います。脳梗塞予防に抗血小板薬を使うと両前腕に皮下出血を繰り返すようになる場合があります。また老齢になると毛細血管が脆弱になり皮下出血をきたします。これまでは毛細血管強化のためビタミンCなどを使ってみましたが効果は確認出来ませんでした。皮下出血を?血ととらえて桂枝茯苓丸を使うと確実に改善しました。また両上肢と首回りが原因不明に発赤して改善しない人や両下腿が発赤して改善しない患者さんに桂枝茯苓丸を使うと短時日で改善を示しました。桂枝茯苓丸は副作用が殆んどなく、抗血小板剤使用時の皮膚トラブルの際には重要な薬剤であると思います。

投稿者:KUSUat 17:47 | 日記

2022年4月1日

脳卒中学会 片頭痛について




熊本市民病院 脳神経内科 橋本洋一郎先生 片頭痛は女性にみられる場合脳梗塞の率が高くなり喫煙やピルは大きな危険因子となります。片頭痛は両側性の場合もあり光、音、臭いなどの前兆があります。脈打つばかりではなく締め付ける痛みのこともあります。30歳までに発症します。肩こりや咳で誘発することもあります。RCVS(可逆性脳血管攣縮)は雷鳴頭痛が特徴ですが一分以内で痛みが増強しバルサルバ呼吸がトリガーになることがあります。片頭痛と緊張性頭痛が両方有る場合もあります。アミトリプチリンは両方に効果があります。片頭痛予防薬はその他バルプロ酸、ロメリジン、ベラパミル、プロプラノロール、など有りますがなかなか効果的な予防薬が見つからない場合が有ります。2021年稿カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)抗体、受容体抗体が使えるようになりました。これは月に1回の注射で従来にない発作予防効果を発揮します。これからの片頭痛治療に大きな役割を果たすと思われます。トリプタン系薬剤や鎮痛剤を連用すると薬物依存性頭痛が問題になってきます。これはなんとか1週間休薬することが重要です。

投稿者:KUSUat 10:31 | 日記

<< 2022/03トップページ2022/05 >>
▲このページのトップへ