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2022年04月10日

抗血小板剤の皮膚トラブルの治療




漢方でいう?血(おけつ)は血の巡りが悪い状態を表しますが皮下出血や肌の暗い感じ、女性の生理痛生理不順、不正性器出血の他打撲などが範疇にはいります。?血を改善する漢方処方をまとめて駆?血剤と言います。桂枝茯苓丸、桃核承気湯、通導散がよく使われます。効果は後の二剤が強い印象がありますがこの二剤には大黄が含まれるので便秘の人には良いのですが他の人では軟便下痢を起こすので注意が必要です。桂枝茯苓丸はそのようなことがありません。効果を高めるため通導散の量を増やすのではなく桂枝茯苓丸を追加すれば下痢に至ることなく治療効果を高めることができるのではないかと考えていますが経験が増えれば証明できると思います。脳梗塞予防に抗血小板薬を使うと両前腕に皮下出血を繰り返すようになる場合があります。また老齢になると毛細血管が脆弱になり皮下出血をきたします。これまでは毛細血管強化のためビタミンCなどを使ってみましたが効果は確認出来ませんでした。皮下出血を?血ととらえて桂枝茯苓丸を使うと確実に改善しました。また両上肢と首回りが原因不明に発赤して改善しない人や両下腿が発赤して改善しない患者さんに桂枝茯苓丸を使うと短時日で改善を示しました。桂枝茯苓丸は副作用が殆んどなく、抗血小板剤使用時の皮膚トラブルの際には重要な薬剤であると思います。

投稿者:KUSUat 17:47| 日記