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2021年4月30日

頭痛と下垂体腺腫




頭痛と下垂体腺腫 下垂体腺腫は脳下垂体にできる良性腫瘍です。臨床的には大きくホルモン産生腫瘍と非産生腫瘍に分けられます。症状は前者ではホルモン過剰による症状です。成長ホルモンは巨人病や末端肥大症、甲状腺刺激ホルモンでは甲状腺機能亢進症、催乳ホルモンでは乳汁分泌や不妊症がおきます。ただ催乳ホルモンの場合は年齢や性によって反応が異なりホルモン非産生腫瘍のように周囲神経組織への圧迫症状がでるまで大きくなってから発見されることが多くなります。圧迫症状で頻度の高いものに視野障害(両耳側半盲が典型的な)があります。また大きくなると他のホルモン産生細胞を圧迫してホルモン低下の症状を起こすこともあります。脳下垂体の大きさは小指の爪ほどのものです。しかし狭い空間に閉じ込められているため周り(特に硬膜)を押し広げようとする時に痛みを生ずると考えられています。最近1ヶ月の間に2人の下垂体腺腫の方がありました。ひとりは 70代の男性で一月前からの頭痛と最近の視障害、二人目は40代の女性で3週間前からの頭痛でした。  

投稿者:KUSUat 12:36 | 日記

2021年4月20日

心房細動Webセミナー




疫学から見た心房細動の早期治療の重要性  北陸予防医学協会理事 永田義毅先生 世界的に現在平均寿命は伸び健康寿命も伸びています。ただ健康寿命の伸びは遅れています。介護を要する原因で脳卒中が22%認知症が21%と多くを占めていますが、いずれもその背景に心房細動が関与しているものがかなりあります。脳卒中の76%は梗塞ですがその1/3は心源性脳塞栓症です。心源性は太い脳脳血管を障害するため広汎で重篤な障害を起こします。心房細動(af)は年齢に連れて頻度が高くなりますが80歳で5〜8%に存在するといわれます。afがあるとリスクは5倍になると言われています。afの症状は動悸、倦怠感、めまい、胸部不快感、息切れ等がありますが多くは無症状です。無症状であってもリスクは変わりません。ワーファリンやDOACの服用で塞栓症の予防が可能です。脳卒中は4%が1%に脳卒中での死亡率が7%が4%に減少すると言われています。塞栓症リスクは発作性、持続性、永続性afの順で高くなります。afがあると認知症のリスクが1.4倍になります。治療は発見時の情況で根治を目指すか薬物療法を続けるかを選ぶことになります。男性では50歳女性では65歳を越えるとafの発症率はあがります。65歳で一年で男性0.5%女性0.3%で増えていきます。また年齢と伴に脳梗塞リスクは高くなっていきます。無症候性であれ症候性であれ多くが抗凝固療法の対象になります。無症候性は健診などで分かります。発作性af発見の手掛かりとしてスマートウォッチを使うことも考えられます。afの予防は減塩、運動、過剰体重の減量、酒量を減らすことなどがあると思います。

投稿者:KUSUat 15:41 | 日記

2021年4月12日

Web学会、セミナー、講演会




Web学会、講演会、セミナー
新型コロナウイルス感染症のために一年間で講演会に出席したのは1回でこの時の演者はリモート出席の形でした。コロナ禍が終わってもWebやハイブリッド形式の講演会やセミナーは続くように思えます。
地方の小都市へ遠くの大学教授や病院の部長など激務をこなしている方が貴重な時間を費やして講演に来られることは大変有難いことだと思っていました。しかし飛行機や電車を使って遠くから来られるのは才能や能力の無駄使いではないかと常々思っていました。Webであればそれは解決できるので寧ろ良かったのかも知れません。 セミナー、講演会はせいぜい近県までは出かけていたのですが現在はWebで場所を問わないので多数に参加できることになりました。では学会もWebで良いかというとそうはならないと思います。学会では様々な分野の状況が同時に一か所で見ることが出来る利点があります。時代のトレンドも感じることができます。早く流行が治まり参加できればと考えています。

投稿者:KUSUat 12:46 | 日記

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