2021年04月20日
心房細動Webセミナー
疫学から見た心房細動の早期治療の重要性 北陸予防医学協会理事 永田義毅先生 世界的に現在平均寿命は伸び健康寿命も伸びています。ただ健康寿命の伸びは遅れています。介護を要する原因で脳卒中が22%認知症が21%と多くを占めていますが、いずれもその背景に心房細動が関与しているものがかなりあります。脳卒中の76%は梗塞ですがその1/3は心源性脳塞栓症です。心源性は太い脳脳血管を障害するため広汎で重篤な障害を起こします。心房細動(af)は年齢に連れて頻度が高くなりますが80歳で5〜8%に存在するといわれます。afがあるとリスクは5倍になると言われています。afの症状は動悸、倦怠感、めまい、胸部不快感、息切れ等がありますが多くは無症状です。無症状であってもリスクは変わりません。ワーファリンやDOACの服用で塞栓症の予防が可能です。脳卒中は4%が1%に脳卒中での死亡率が7%が4%に減少すると言われています。塞栓症リスクは発作性、持続性、永続性afの順で高くなります。afがあると認知症のリスクが1.4倍になります。治療は発見時の情況で根治を目指すか薬物療法を続けるかを選ぶことになります。男性では50歳女性では65歳を越えるとafの発症率はあがります。65歳で一年で男性0.5%女性0.3%で増えていきます。また年齢と伴に脳梗塞リスクは高くなっていきます。無症候性であれ症候性であれ多くが抗凝固療法の対象になります。無症候性は健診などで分かります。発作性af発見の手掛かりとしてスマートウォッチを使うことも考えられます。afの予防は減塩、運動、過剰体重の減量、酒量を減らすことなどがあると思います。
投稿者:KUSUat 15:41| 日記