2019年1月28日
出血リスクと抗凝固薬
抗凝固薬ワーファリン、DOACの待機的手技における使用のまとめ
マイナー出血リスク(抜歯、歯周外科治療、インプラント調整、歯根膿瘍切開、白内障治療、緑内障治療、生検や切開の無い内視鏡、体表の膿瘍切開や皮膚小切除など)では原則抗凝固薬の休薬は不要である。DOACは当日休薬で手術後6時間以上で再開。
出血低リスク(内視鏡生検、前立腺膀胱生検、複雑な手技を除いたカテーテルアブレーション、冠動脈造影急性冠症候群を除いた血管造影、複雑でないペースメーカーICD植え込み術)ではDOACで原則24時間以上の休薬と手術当日の休薬。
出血高リスク(複雑な内視鏡手技、腰椎穿刺、脊椎麻酔、硬膜外麻酔、胸部手術、腹部手術、整形外科の大手術、肝生検、経尿道的前立腺切除術、腎生検、体外衝撃波結石破砕術)はDOACで原則48時間以上の休薬、術後48から72時間以上の休薬。
ワルファリンではPT-INR 1.5〜1.9では3〜4日前から、INR 2.0〜3.0では5日前から3.0を越える時は少なくとも5日間以上は中止する。手技前24時間以内にPT-INRを再チェックする。