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2014年9月23日

めまいの話(2)良性発作性頭位眩暈


良性発作性頭位(変換性)眩暈(BPPV) 眩暈の原因で最も多いものと思われます。 内耳の耳石器にある耳石膜の一部が崩れ、炭酸カルシュームの結晶(耳石)が遊離し、それが頭を急に動かした時、平衡感覚の受容細胞を刺激することによるものとされています。 動いていない状態から急に頭を動かした時に誘発されます。しかし数十秒以上持続することは少ないようです。また頭を動かしているうちに症状が改善していくこと(減衰現象)も大きな特徴です。 中高年に多く女性に多いといわれ骨粗鬆症が関係しているとも考えられています。また外傷や何らかの内耳損傷が誘因となっているものもあるようです。 治療法はエプリー法等ありますが、私は減衰現象を利用して急に動く前に、頭を細かく動かし次第に大きく動かすようにすることで減衰現象を先取りする方法で発作を誘発しないようにしています。特に起床時や就寝時は必ず行うようにします。そして毎食前にも行うように勧めています。これは脱落した耳石が頭位変換で内耳リンパ液内で舞い上がり溶解しやすくなるという説に基づいています。 良性があれば悪性発作性頭位眩暈もあります。それは小脳、脳幹の病変(出血、梗塞、腫瘍)で引き起こされます。持続時間は長く、最も重要なことは他の神経症状が合併することが多いことです。

投稿者:KUSUat 12:57 | 日記

2014年9月15日

講演会 睡眠障害とうつ


東京慈恵会医科大学精神科教授 伊藤洋先生 睡眠障害は精神科領域ではマイナー」な分野とされてきたが、実は大きな問題が含まれている。 中途覚醒が3回以上の人は余命が短くなります。 眠れない人は交通事故や転倒など事故が多くなります。さらにうつ病、神経症、糖尿病、高血圧、頻尿になりやすい。 若い時の不眠は34年後うつ病になる確率が2倍になり自殺も多いという報告もあります。不眠症の未治療10年後は糖尿病のリスクが4〜5倍になります。 最近話題になる睡眠時無呼吸症候群(SAS)は不眠症をきたし熟眠を妨げます。SASは男性の3.3%、女性の0.5%にあると言われています。酔ってイスに座っているときにイビキをかくのは要注意です。SASは持続陽圧呼吸法で治療します。 不眠の治療に使う薬はベンゾジアゼピン系を避けノンベンゾジアゼピン系が良いと思われる。 睡眠薬をうつ病患者に投与するとうつが早く良くなるというデータがある。

投稿者:KUSUat 22:12 | 日記

2014年9月8日

めまいの話 (1)眩暈とは



めまい(眩暈)とは めまいと言う言葉はかなり幅広く使われている言葉です。 周囲や自分が回転するように感じ、立っていたり歩くのに支障が出るような症状に対して使われることが多いと思われます。また、ふわふわする感覚にも使われることがあります。更にふらつきや立ちくらみのことをめまいと表現する人もあります。 めまいの語源は目が回るから来ているとすると、やはり回転する感じは必須であろうと思われます。ただし、軽度の回転感はふわふわした感じと感じられることはあります。 めまいの発生は平衡機能システムの変調または刺激によります。大きく分けると内耳由来のものと中枢神経(主に脳幹、小脳)由来のものがあります。 比率的には内耳由来のものが多く、つまり眩暈は耳鼻科の病気ともいえます。 しかし中枢神経由来の眩暈は危険なものがあったり、危険の前兆であることがあります。特に60歳を越えてからの眩暈は注意が必要なことがあります。 耳鼻科で診てもらって耳鼻科的疾患でなさそうであれば神経内科や脳外科を受診し眩暈以外の神経学的異常の有無を確認する必要があります。

投稿者:KUSUat 17:58 | 日記

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