<< 2021/09トップページ2021/11 >>
2021年10月30日

脳神経外科学会総会 シンポジウム てんかん




焦点性意識減損発作(FIAS focal impaired awareness seizure)は側頭葉てんかんや若年性ミオクロニーてんかんで見られます。老年では多くは側頭葉てんかんです。初診時70%以上で脳波検査で棘波を認めることが出来ます。意識減損後に発作後の失語症を呈するものもあります。前兆(aura)には既視感、恐怖感、臭いなどがあります。MRIでは海馬硬化や扁桃核腫大を見ることがあります。抗てんかん薬を先ず使用しますが、これまで略してAED(anti epileptic drug)が使われていましたがASM(anti seizure medications)にとって変わられつつあります。 てんかんによる一過性の健忘はTEA(transient epileptic amnesia)と言われます。TGA(transient global amunesia一過性全健忘)は現象としては似ていますが持続がTEAが持続時間が30分〜60分と短いのに対してTGAは数時間から1日以上に及びます。アルツハイマー病とてんかんの合併はありますがMCIの時期からその傾向が認められます。コントロールが1割に対して4割に脳波検査でてんかん波が認められます。高齢になるとてんかんの頻度は上がり、てんかんの4割は65歳以上です。半数は病変部が不明で脳卒中に由来するものは1/3です。てんかんに由来する意識減損状態ではNSE(non convulsive statusu epileptics非けいれん性てんかん重積状態)がこれは持続が長く半日から1日以上と長時間持続します。

投稿者:KUSUat 23:57 | 日記

2021年10月21日

あまり有名でない頭痛




後頭神経痛は頭痛の原因としてはかなり頻度が高いがあまり言及されることは少ないように思われる。頸部脊髄を神経が出入りするが環椎(第?頸椎)と後頭骨の間から出て後頭に分布する後頭神経は物理的なストレスがかかり神経痛を発症し易いといえる。症状は頭痛で後頭を中心に頭頂部、三叉神経痛第?枝領域の前頭部に及ぶこともある。診断は後頭部で神経を圧迫し痛みがひどければ簡単にできる。ただし頻度が高いことと頭痛を出さないこともあるので圧痛があれば頭痛の原因と即断すると別の病態を見逃すことがある。できれば他の頭蓋内疾患を否定しておくことが大事である。治療はキシロカインによる神経ブロックでその後鎮痛薬とB12の服用をしばらくしてもらっている。私はこれに葛根湯を追加している。姿勢を良くすることと腕を回す肩の体操もすすめている。ブロックの直接効果は半日で切れるが痛みの程度は軽くなる。


投稿者:KUSUat 22:35 | お知らせ

2021年10月8日

ウオーキングストックで唐松岳へ




唐松岳は後立山連邦にある山々の中で比較的アプローチし易い山で標高は2696mで白山より僅かに低い。
しかし展望はよく白馬岳、剣岳、立山、薬師岳、槍ヶ岳、穂高岳、富士山、五竜岳、鹿島槍ヶ岳と見渡せる。白馬村のスキーで知られる八方尾根を登るのだがゴンドラとリフトで1800mを越す場所にある八方池山荘まで上がることができる。登山路は整備されていて歩きやすいが高度が上がり唐松山荘手前で痩せ尾根になっている所では少し緊張し急がないように登るのが良い。今回もウオーキングストックを持ち転倒予防に心掛けている。山登りは下肢筋肉に過度な負担をかける。筋肉は損傷すると血液中に筋肉内の酵素CKが漏出し血中濃度を上げる。CKを登山の前後で測定しその変化をみて登山の強度を考える参考にしている。今回CKは199が1793に上がった。以前無理をした時は7658と極めて異常値を示し我ながら心配したが特別なことは起きなかった。年齢とともにCKは上昇し易くなっているようで1000は越えないように工夫しなければと思っている。山から下りた翌日より下肢のかなり強い筋肉痛が数日間続く。筋肉痛に効果があるといわれる麻杏ヨク甘湯を登山中と下山後4日間、試験的に服用してみた。筋肉痛は従来の3割から4割と減少したので効果があったのかも知れない。ただCKは上昇していたので筋肉を保護するというものではなさそうであった。ウオーキングストックのおかげか今回も転倒せず無事下山できた。

投稿者:KUSUat 00:03 | 日記

<< 2021/09トップページ2021/11 >>
▲このページのトップへ