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2018年2月19日

北陸神経疾患研究会


徳島大学医学部 梶龍兒教授 不随意運動のジストニアは自動運動に必要でない筋肉が活動してしまう状態を指します。分類すると(1)局在性 痙性斜頸、眼瞼痙攣、書痙などで動作特異性の自動プログラムでの異常(2)分節性 メージュ症候群 (3)遅発性 精神科領域の薬剤を長期にわたって服用し、中止したり量を変更したりすると出現することがある (4)全身性 に分けられます。大脳基底核での直接路、間接路のプログラミングの錯誤によると言われ、症状検出は自動運動をみることです。前歩きは考え事をしながら遂行できるので自動運動なのですが、後ろ歩きは意図して脚を運ばなければならないので自動運動ではないのです。つまり後ろ歩きはできても前歩きは困難という現象があります。また感覚トリックといってある特定の刺激(姿勢やある部位に触れることなど)で症状が改善することがあります。遺伝性ジストニアとして遺伝子が特定されるものもありますが、まだまだ解明されてはいません。治療では深部脳刺激療法(DBS)で両側淡蒼球刺激が効果するものがあります。また突発性運動誘発性ジストニア(PKD)ではテグレトールが著効します。そのほか薬剤としてはL-ドーパ、抗コリン剤、ゾルビデムの効果するものがあります。

投稿者:KUSUat 09:46 | 日記

2018年2月3日

いしかわ漢方セミナー (2)


冬に多い疾患の漢方 谷川醫院 谷川聖明先生 風邪症候群の対処は西洋薬では対症療法としての解熱鎮痛鎮咳が中心となります。体は侵入ウイルスに対して体温を上げることで無力化を図っているのですが、解熱剤使用は病気の遷延化や脳症などの副作用を生じることがあります。漢方ではむしろ熱を上げる麻黄、桂皮を含む麻黄湯、葛根湯、麻黄附子細辛湯、桂枝湯、香蘇散などの温薬を使います。これらは発汗前の病初期に使用し、体力の強弱に応じて順に使い分けます。数日後、亜急性期に入った場合は柴胡桂枝湯、麻黄附子細辛湯、参蘇飲を体力の強弱の順に使います。潜延期に入っては痰無く咳の時は麦門冬湯、痰があり咳と不眠が有れば竹ジョ温胆湯がよく、元気が無く疲れやすい場合は補中益気湯が効果があります。病初期から亜急性期にかけて鼻水、くしゃみの強い時は小青竜湯が良いと思います。この薬は抗ヒスタミン作用抗アレルギー作用があります。インフルエンザでは麻黄湯で強く抑えることが必要です。葛根湯は家族が風邪にかかった時などに予防的に服用すると効果があります。

投稿者:KUSUat 08:31 | 日記

2018年2月2日

先ず思いつきから創める (2)


ようやく下肢筋力がついて歩行訓練が始まります。体を支える歩行器が使われ、ついで杖やシルバーカーを使い一人で歩ける範囲が広がってきます。下肢筋力が次第に衰えていく場合は逆のコースをたどります。状況は流動し物事の価値も変化します。回復過程には杖やシルバーカーは有用ですが、ある時点を越えると障害となることがあります。能力の低い場合の杖は体の正面前方につきます。つまり歩行にとっては前の障害物となり歩行速度を制限します。またシルバーカーは前屈姿勢で押すことになり姿勢が悪くなり、かつ速度も制限されます。つまり潜在能力のある場合、回復の限界を作ってしまうのです。長期的には下肢筋力の弱体を維持することになります。要するに転倒しやすい状態で転倒の頻度が上がります。これまでの経験で転倒ほど機能予後、生命予後を悪くするものはありません。究極の転倒予防は歩かないことですが、これはさらに予後不良に陥るやり方です。下肢を使いながら転倒予防する方法があるはずです。以上のことを考え続けていました。私は登山が趣味ですが登山道での転倒が無いのが自慢の頃がありました。最近の登山人口における高齢化は少し異常で、ウオーキングストック(ポール)を使う人が目立つようになっていました。特に近頃は若い人や女性など使う人はかなりの数になります。最初は杖を2本も持ってかっこ悪いと感じていたのですが、でもこれほど皆が使うのは理由があるに違いないと考え私も購入しました。そして使ってみると、下山路では転倒することもあったのが殆ど無くなってしまったのです。しかも歩行安定性が増し、歩行速度も上がったのです。登山路の然も下山路の悪条件はかなりのものです。つまり私自身の実験で10回以上重ねた成績では、以前の転倒経験と比べウオーキングストック使用はかなり優秀でした。この機材を転倒予防に使えないかと考えたのです。どのような考えでどのように使うかが重要なのではないかと更に考えてみました。

投稿者:KUSUat 08:37 | お知らせ

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