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2018年02月03日

いしかわ漢方セミナー (2)


冬に多い疾患の漢方 谷川醫院 谷川聖明先生 風邪症候群の対処は西洋薬では対症療法としての解熱鎮痛鎮咳が中心となります。体は侵入ウイルスに対して体温を上げることで無力化を図っているのですが、解熱剤使用は病気の遷延化や脳症などの副作用を生じることがあります。漢方ではむしろ熱を上げる麻黄、桂皮を含む麻黄湯、葛根湯、麻黄附子細辛湯、桂枝湯、香蘇散などの温薬を使います。これらは発汗前の病初期に使用し、体力の強弱に応じて順に使い分けます。数日後、亜急性期に入った場合は柴胡桂枝湯、麻黄附子細辛湯、参蘇飲を体力の強弱の順に使います。潜延期に入っては痰無く咳の時は麦門冬湯、痰があり咳と不眠が有れば竹ジョ温胆湯がよく、元気が無く疲れやすい場合は補中益気湯が効果があります。病初期から亜急性期にかけて鼻水、くしゃみの強い時は小青竜湯が良いと思います。この薬は抗ヒスタミン作用抗アレルギー作用があります。インフルエンザでは麻黄湯で強く抑えることが必要です。葛根湯は家族が風邪にかかった時などに予防的に服用すると効果があります。

投稿者:KUSUat 08:31| 日記