2018年02月02日
先ず思いつきから創める (2)
ようやく下肢筋力がついて歩行訓練が始まります。体を支える歩行器が使われ、ついで杖やシルバーカーを使い一人で歩ける範囲が広がってきます。下肢筋力が次第に衰えていく場合は逆のコースをたどります。状況は流動し物事の価値も変化します。回復過程には杖やシルバーカーは有用ですが、ある時点を越えると障害となることがあります。能力の低い場合の杖は体の正面前方につきます。つまり歩行にとっては前の障害物となり歩行速度を制限します。またシルバーカーは前屈姿勢で押すことになり姿勢が悪くなり、かつ速度も制限されます。つまり潜在能力のある場合、回復の限界を作ってしまうのです。長期的には下肢筋力の弱体を維持することになります。要するに転倒しやすい状態で転倒の頻度が上がります。これまでの経験で転倒ほど機能予後、生命予後を悪くするものはありません。究極の転倒予防は歩かないことですが、これはさらに予後不良に陥るやり方です。下肢を使いながら転倒予防する方法があるはずです。以上のことを考え続けていました。私は登山が趣味ですが登山道での転倒が無いのが自慢の頃がありました。最近の登山人口における高齢化は少し異常で、ウオーキングストック(ポール)を使う人が目立つようになっていました。特に近頃は若い人や女性など使う人はかなりの数になります。最初は杖を2本も持ってかっこ悪いと感じていたのですが、でもこれほど皆が使うのは理由があるに違いないと考え私も購入しました。そして使ってみると、下山路では転倒することもあったのが殆ど無くなってしまったのです。しかも歩行安定性が増し、歩行速度も上がったのです。登山路の然も下山路の悪条件はかなりのものです。つまり私自身の実験で10回以上重ねた成績では、以前の転倒経験と比べウオーキングストック使用はかなり優秀でした。この機材を転倒予防に使えないかと考えたのです。どのような考えでどのように使うかが重要なのではないかと更に考えてみました。
投稿者:KUSUat 08:37| お知らせ