2015年1月22日
認知症サポート医研修(2)せん妄と認知症
国立長寿医療研究センター 櫻井孝先生 せん妄と認知症は混同されることがある。 せん妄は覚醒水準の低下に起因する見当識障害が中心となる。急激に起こり夜間や夕刻に悪化し錯覚、幻覚、妄想、興奮が初発のことが多い。原因はアルコール、薬物、感染症、脱水、代謝異常、ストレス、感覚遮断などによる。薬物としては抗パーキンソン薬,抗コリン薬、抗不安薬,抗うつ薬、利尿薬、ベーターブロッカー、H2受容体拮抗薬、抗癌薬、ステロイドなどがある。 認知症は緩徐に始まり初発症状は記憶力低下が多い。持続はせん妄と異なり永続的である。