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2015年1月22日

認知症サポート医研修(2)せん妄と認知症


国立長寿医療研究センター 櫻井孝先生  せん妄と認知症は混同されることがある。 せん妄は覚醒水準の低下に起因する見当識障害が中心となる。急激に起こり夜間や夕刻に悪化し錯覚、幻覚、妄想、興奮が初発のことが多い。原因はアルコール、薬物、感染症、脱水、代謝異常、ストレス、感覚遮断などによる。薬物としては抗パーキンソン薬,抗コリン薬、抗不安薬,抗うつ薬、利尿薬、ベーターブロッカー、H2受容体拮抗薬、抗癌薬、ステロイドなどがある。 認知症は緩徐に始まり初発症状は記憶力低下が多い。持続はせん妄と異なり永続的である。

投稿者:KUSUat 23:17 | 日記

2015年1月20日

めまいの話(7)出血、梗塞によるもの


中高年では脳幹と小脳の出血、梗塞を念頭に置いておくことが重要である。 後頭部痛が伴えば小脳出血の有無は確認する必要がある。複視など他の脳神経症状も有れば脳幹病変の可能性が高い。 脳幹の眩暈のセンター(前庭神経核)に限局した梗塞も稀にあるが、この時はCTで病変はとらえることが難しくMRIで確認しなければならない。高血圧、喫煙、高コレステロール、頸動脈エコーによる動脈硬化の程度チェックし悪条件であればMRIを行ってみたほうがよい。症状だけでは内耳性の眩暈と区別が難しい場合がある。

投稿者:KUSUat 15:23 | 日記

2015年1月11日

漢方セミナー (2)呼吸器疾患の漢方治療


呼吸器疾患の漢方治療 筑波大学附属病院臨床教授 加藤士郎先生  風邪症候群はウイルスによるものが多くこの治療は漢方が適している。肺炎は細菌感染が多いため抗生物質などによる西洋医学的治療がよい。 風邪症候群の初期治療は麻黄含有の方剤が主体となる。葛根湯、麻黄湯、麻黄附子細辛湯などがある。 長引いた風邪では柴胡剤や麦門冬湯が中心となる。全身倦怠体の熱感、食欲不振では小柴胡湯、補中益気湯、柴胡桂枝湯がある。咳痰が主症状では麦門冬湯、痰が切れにくく咽頭痛や嗄声のあるものでは清肺湯が選択される。 インフルエンザに対しても漢方(麻黄湯)は有効である。 

投稿者:KUSUat 15:17 | 日記

2015年1月9日

てんかん医療セミナー(2)診断と問題


愛知医科大学精神科  兼本浩祐先生 てんかんを分類すると大きく全般てんかんと焦点性てんかんに分けられる。 予後を考慮して更に分類すると(1)年齢依存性焦点性てんかん(2)特発性全般てんかん(3)年齢非依存性焦点性てんかん(4)てんかん性脳症(5)心因性非てんかん性発作にわける。 予後は順番に、超優良、良、難治あり、ほぼ難治である。心因性はてんかんではないが診断が困難な場合があり、客観的な所見を集めて診断する必要がある。(1)は成長に伴って改善、治癒していく。(2)は80%で寛解を得られ、バルプロ酸が効果する。(3)は50-60%寛解しカルバムアゼピンが有効である。(4)は20%で寛解で多剤併用になる。(5)は心理学的アプローチでの治療となる。

投稿者:KUSUat 00:12 | 日記

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