2014年11月24日
学術講演パーキンソン病の治療の考え方と認知症(2)
仙台西多賀病院 院長 武田篤先生 パーキンソン病の予後は発症年齢の高いものや高齢者では当然悪いといえますが、無動強剛の強いものもよくないようです。 特に認知症状を伴うと予後は悪化します。パーキンソン病においてもアセチルコリンの低下を認めるものがあり、この場合は認知症状の進行もありますが転倒が多くなることが分かっています。 パーキンソン病では高次機能障害が起きています。うつになり記憶障害が出現し自律神経系の変性も生じます。 以前使用された抗コリン剤は認知機能を低下させ、また転倒を引き起こします。 パーキンソン病では嗅覚が障害されるため嗅覚テストが診断の参考になります。アルツハイマー病でも嗅覚テストの有用性がいわれますが、一部はパーキンソン病をみている可能性も考えられます。