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2014年11月17日

めまいの話 (5)自律神経失調による眩暈


自律神経系は必要に応じて自動的に各器官の血流や動き、分泌量を調整するシステムです。 自律神経失調には神経そのものの変性や障害をおこして生ずるものと、機能的に調整力が不安定になるものとがあります。 機能的な調整は過労、不眠、ストレスの影響を強く受けます。不眠や過労で回転性眩暈が生ずるのは、自律神経を介して内耳や脳幹の血流が不安定になるためと考えると理解しやすいです。 治療は、休息と循環改善剤、抗不安薬、向精神薬の少量投与が効果を示すことがあります。 ストレスで実際の眩暈が起きるという事実は、大事に至る前に仮の病気(眩暈等)を作り出して、体を休めるというシステムなのかもしれません。 自律神経失調による眩暈の診断は発症の経緯と他の疾患を否定してから決めることになります。

投稿者:KUSUat 15:58| 日記