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2019年12月19日

自動ブレーキ義務化で不本意な事故を防ぐ


12月18日の新聞を見ると国産新車が2021年11月より自動ブレーキが義務化される記事が出ていました。  5年以上前のことになりますが高齢化の影響か老人や病気を持った人が何人もの人を死傷させる自動車事故の報道が多く出るようになりました。この頃ようやく自動ブレーキが知られるようになってきました。この時、自動ブレーキがあれば全国放送されるような事故は起きないのでは思いました。しかし報道では運転者の自己管理や不注意を責めるか事態を嘆くだけで自動ブレーキについての必要性を説くものは殆どありませんでした。私はその時点で自分の診る患者さんに必要に応じて自動ブレーキ付き(できれば高機能の)の車への早めの買い替えを薦めました。その後もニュースで自動ブレーキを取り上げるものはありませんでした。私はイライラして何とかならないかと考え自治体で補助金を出すことで流れができるのではないかと考えました。調べると香川県ではすでに補助金制度が施行され国交省では義務化の検討が始まったという記事がありました。複数の県で行われれば流れは速くなると思い地域の県会議員を通じて県庁に働きかけてもらいました。その後1年以上が経過し2018年5月その議員から電話があり老人で認知症状の無い方に新車購入の際に補助金3万円が支給されることが決まり7月から施行されることが決定しました。当初は事故の多い25歳以下の若者も対象に要望していましたが見送られました。ただ、この制度は2019年度には継続されませんでしたが2年後には全新車に義務化になれば流れは決まったので私のイライラは改善の方向に向かいました。2016年11月7日のブログ「自動車事故を起こさない方法」再掲しておきます。 最近、自動車運転中に急性の病気(大動脈破裂、心不全、クモ膜下出血)を起こし事故に至るニュースがあります。てんかん発作や認知症、低血糖発作での事故も全国報道され大問題になっています。飲酒運転、過労運転、寝不足運転は大事故の最も重要な原因でしょうか。以上の原因による悲惨な結果を現在のテクノロジーである程度は低減することが可能です。 それは自動ブレーキの採用です。特に人や自転車まで認識する機能を持つ必要があります。このレベルの機能は高級車には付くことがありそうですが、普通車では現時点ではスバル自動車のアイサイトがコストパーフォーマンスがよさそうです。患者さんには当座の理由はなくとも買換時にはよく考慮することを勧めています。

投稿者:KUSUat 23:09 | 日記

2019年12月7日

医療安全研修 小松市医師会


食物アレルギーと注意薬剤  明祥(株)医薬情報部お薬相談室 山谷正樹室長  相模原病院の調査で食物摂取後60分以内に症状が出かつ医療機関を受診した4851名の内訳は11歳までで90%を占めていました。原因物質では鶏卵35%、牛乳が20%、小麦が10%でした。その他落花生、果物、魚卵、そば、大豆、魚があります。ショックを起こす原因食物は鶏卵25%、牛乳20%、小麦15%木の実10%落花生7%でした。やくざい成分の中に原因食物の成分を含む薬剤には注意が必要です。副腎ホルモンのソルメルコートには乳糖水和物、経口栄養剤エンシュアリキッドにはカゼインが含まれます。イナビル吸入粉末剤、リレンザも同様です。他にカゼインを含むものではタンニン酸アルブミンと乳酸菌製剤があります。リゾチームは卵白タンパクのリゾチームを原料としています。ゼラチンはウロキナーゼ製剤内に、エスクレ坐剤のカプセルに含有している。インフルエンザHAワクチンは発育鶏卵を使うので要注意。MRワクチンや麻疹ワクチン、おたふくかぜワクチンは含量が極めて少ないので鶏卵アレルギーでも接種可能です。

投稿者:KUSUat 20:14 | 日記

2019年12月4日

南加賀漢方研究会 風邪薬


風邪に使える漢方  慶応義塾大学漢方医学センター客員教授 渡辺賢治先生  漢方は人を診て治療を行う個別化医療が原則です。西洋医学の守備範囲と限界を見極め漢方を使います。漢方薬は複数生薬からなり、組み合わせによる多面的効果があります。異病同治(異なる病気でも同じ薬で)、同病異治(同じ病気でも個人の病気に対する応答は異なる)ということがあります。証は症状のことで基本概念に虚実、寒熱、気血水があります。虚実は体力から考えます。寒熱は自覚症状で熱証は顔が赤みを帯び発汗傾向、寒証は寒気があり青白い顔で振える感じです。感冒では体力がある人で初期は葛根湯、麻黄湯が選択されます。虚弱者の初期は桂枝湯、香蘇散、麻黄附子細辛湯です。中期の咳痰には小柴胡湯、柴胡桂枝湯、麻杏甘石湯です。緩解期に残る咳や倦怠感には補中益気湯です。慢性期(7〜10日以降)空咳が取れない時は麦門冬湯、痰のあまり多くない咳でゼーゼーし発汗傾向は麻杏甘石湯、咳痰が残り眠れない時は竹ジョ温胆湯を使います。風邪の初期ウイルス排除には発熱が生体防御を有利にします。寒証の人には附子(体温を上げ痛みをとる)のはいった真武湯(胃腸が弱く下痢傾向)麻黄附子細辛湯(体が温まらず汗もかかず水洟、関節や手足の冷えや痛み)が使われます。以上を考慮して処方しますが治まらなければ肺炎など細菌感染の可能性を疑う必要があります。

投稿者:KUSUat 19:42 | 日記

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