2015年3月19日
神経内科生涯教育講演 名古屋(2)
パーキンソニズムの病態と診断
パーキンソニズムの診断
国立精神、神経医療センター 村田美穂先生
パーキンソン病のほか血管性、薬剤性、進行性核上性麻痺(PSP)、多系統萎縮症(MSA)などがある。
鑑別するにはDAT SPECTでドパミン神経障害の有無を確認し、さらにPSP,MSA等を示唆する所見があればMIBGシンチを行うべきである。
パーキンソン病は便秘、うつ、嗅覚障害、REM睡眠行動障害など非運動症状が先行すること、認知症状合併など定義を見直す時代となっている。
多系統萎縮症(MSA-P)の病態と症候
名大脳とこころの研究センター 渡辺宏久先生
MSAは進行性変性疾患で、パーキンソニズム、小脳失調、自律神経不全、錐体路徴候を経過中、種々の程度で認める。多くは孤発性である。
パーキンソニズムが優位であればMSA-P、小脳失調が優位であればMSA-Cとよばれる。
病理学的には神経膠細胞質封入体へのαシヌクレインの蓄積が特徴である。心筋MIBGは長期的には取り込み低下を示す。平均発症年齢は55歳から60歳、