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2015年5月23日

学術講演  小松   高尿酸血症




高尿酸血症・痛風の話題 
東京慈恵会医科大学教授  細谷龍男先生  
痛風患者は1986年30万人2004年80万人と急激に増えており現在も増加中である。痛風患者の10倍の人が高尿酸血症といわれる。
高尿酸血症は尿酸値7.0mg/dl以上と定義される。食生活の変化の影響が大きいと思われる。痛風は30歳以上の男性の1%にある。痛風発作時の尿酸値は低下を示すことがあるので注意を要する。
高血圧があると慢性腎臓病CKDになりやすいが、高尿酸血症でも同様なことがいえる。また、尿酸が上がると血圧が上がり、下げると血圧も下がるといわれる。近年日本で開発されたフェブキソスタット(フェブリク)トピロキソスタットは尿酸を下げ尿中アルブミンを減らし、e-GFRを維持しCKDの進行を阻止することが期待されている。またこの薬剤は主に肝臓で代謝されるので腎臓に負担をかけることが少ないため使いやすい薬剤といえる。

投稿者:KUSUat 21:29 | 日記

2015年5月3日

脳卒中学会 広島 (3)




慢性期抗凝固療法
新規経口抗凝固薬(NOAC)はワーファリンと比べて投与管理が容易である。
ワーファリンはPT-INRを測定し投与量を調節する。PT-INRのコントロールが不良な症例で頭蓋内出血を来たし易い。
NOAC使用症例はワーファリンと比べ頭蓋内出血の頻度は少なく、できたとしても血腫は小さく拡大傾向も少ない。
脳塞栓の予防効果もワーファリンを上まわる。
NOACの投与量は欧米人にくらべアジア人は少ない量にしないと頭蓋内出血の頻度が上がる。
現在NOAC使用に際してはその血中濃度を反映する検査は行われていないがダビガトランはAPTTリバロキサバンはPTアピキサバンは希釈PTが反映するとされている。


投稿者:KUSUat 23:57 | 日記

振るえの話 (2)




本態性振戦
姿勢性振戦を呈する代表的な疾患が本態性振戦である。原因は不明だが多くは常染色体優性遺伝を示す。
静止時には起きず、動作時にも見られるが主に姿勢性振戦である。
遺伝性の場合は発症年齢は20代から50代である。振るえは1秒間に5回(5Hz)である。
病理学的特徴はまだ確立されてはいない。
アルコール摂取で振るえが改善されるが、薬物療法ではβ-ブロッカーが有効であり、クロナゼパムも有効である。
手術としては視床中間腹側核の破壊術または電気刺激療法がある。
本態性振戦にパーキンソン病を合併しやすいとする考え方があるが、どちらも高齢では罹患率が高いためそのようにみられるのであろう。

投稿者:KUSUat 12:27 | 日記

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