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2024年05月22日

抗てんかん薬の血中濃度測定


てんかん治療において抗てんかん薬の血中濃度測定は極めて有用である。血中濃度には有効範囲があるが、これを下まわっても実際の発作がコントロールされていれば問題はない。また濃度が範囲を上まわることがあるが高濃度で副作用が出る薬剤に関しては定期的な血中濃度測定が望ましい。てんかん治療は年余にわたるので服薬の継続は重要である。患者によってはきちんと服薬しなかったり、出来なかったりする方があるが実際の服薬の状況を他覚的に知るうえで有力な武器である。血中濃度と実際の効果がリアルタイムに平行するかは薬剤によって異なると思われる。薬剤が効果を発揮する組織に留まる時間が長ければ血中濃度が一時的に下がっていたとしても効果は持続する。また薬剤によっては血中半減期の長いものもあれば短いものもある。以上のようなことで年に2回少なくても1回は血中濃度測定を行うように努めている。

投稿者:KUSUat 23:51| 日記