2018年03月01日
先ず思いつきから創める (3)
患者さんを長く診療していると様々な誘因で歩行が拙劣になっていく方が多くいます。病気では多発性脳梗塞、パーキンソン病など徐々に進む病態の方はある程度歩行が悪くなった頃に半スクアットやウオーキングストックを薦めてきました。新たなことをなかなか人は取り入れないので、問題が出てきてから薦めた方が受け入れやすいと考えていたのです。しかし症状が進行した時点は新たなことを始める余裕がなくなり、効果も充分でないことが分かってきました。そのため最近では症状がはきっりするであろう数年まえより半スクアット運動やウオーキングストックの使用を勧め、診察の度に確認するようにしました。ストック使用ははノルデイツクウオークの様なスポーツの形で開始すると外やっても人目を気にしないでできます。また外では使わず、ひたすら家の中で使って習熟し使用能力を保持し必要時は外で使えるように備えておくことを勧めています。二足歩行の人間だけが転倒し四足歩行の動物は転倒しないのです。2本のストックを使い四足歩行を無意識にできるように習熟できれば転倒件数はかなり減少し、転倒後の様々な弱体化を防ぐことができます。
投稿者:KUSUat 19:11| 日記