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2019年09月01日

循環器コンセンサスセミナー




不整脈の診断と治療 小松市民病院循環器内科
 金田朋也先生 
不整脈は心不全、塞栓症、突然死を引き起こすことがあります。中でも心房細動(AF)が重要です。ただし自覚症状のある人は2割といわれます。最近、無症候性AFの方が予後が悪く、BNPが高いと更に問題になると言われています。心電図でR-R間隔の不整とP波の欠如が診断の決め手になります。P波の有無はV1や?誘導で確認し易いです。24時間以上続くAFは予後が悪い可能性が高くなります。CHADS2スコアは心不全、高血圧、75歳以上、糖尿病、脳血栓症や一過性脳虚血発作の既往を点数化してAF時のワーファリンやDOAC(直接経口抗凝固薬)の導入を塞栓症予防のため行う判断基準の一つです。またBNPが高値の場合は抗凝固薬使用を前向きに考えた方が良いと考えます。心房頻拍は持続すると心臓に負担が掛かってきます。診断には心電図でP波の存在を確認することです。頻拍を抑えるには迷走神経刺激(バルサルバ呼吸や眼球圧迫)がありますが、効果なければベラパミル(ワソラン)の点滴、静脈注射が試みられます。難治な場合はカテーテルアブレーションの選択になることもあります。
胸痛から疑う疾患の診断
小松市民病院循環器内科  東方利徳先生
胸痛はありふれた訴えで多くは重大な事態に至ることは無いようです。ただし中に放置すると致命的な疾患があるため気を抜くことの出来ない訴えでもあります。胸壁を押さえて痛みが出るものであれば内部のものでない可能性が高まります。帯状疱疹は時期よっては発疹が不明確なことがあり常に念頭に置いておきます。いろいろ調べて肋間神経痛に落ち着いた症例もありました。狭心症や心筋梗塞が重要ですが放散痛により訴えが修飾されることもありますが、逆に放散痛がヒントになることもあります。たこつぼ心筋症は心電図で急性心筋梗塞と似たST上昇等をきたしますが冠動脈の変化は証明されません。エコー検査で特徴的な形態を示します。ストレス下で起き易いともとも言われています。急性心膜炎でもST上昇を示します。エコー検査での心膜液の増加や、心膜摩擦音の聴取が診断の決め手となります。縦隔気腫は頸部での握雪感や胸部X線写真、CTで診断します。肺塞栓では高度な右心負荷がかかり更に右心不全に至ります。大動脈解離は部位や大きさの程度でX線写真で分かりにくいことがあり、疑って必要ならCTで確認しておく必要があります。

投稿者:KUSUat 08:46| 日記