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2020年01月05日

年の初めに


今年の抱負は、これまでの日常診療で考えたり見つけ出した手法をもう少し広く知ってもらうことに力を入れることです。  足腰運動で提唱した半スクワットはフレイル学会のフレイルのスクリーニング検査そのものですし、つま先立ち(かかと上げ)は自重を全て利用した腓腹筋強化法です。いずれも強度を調整でき、かつ安全に行えるのでフレイルの人から現在支障のない方まで行うことが可能です。速足歩きは斜め前方への跳躍なのですが、この時使用する筋肉を強化することになるのです。  ウオーキングストックの使用は転倒予防と姿勢保持に有効です。これはより過酷な高山登山で何度も試し効果を実証しました。基本は2足歩行を4足歩行にもっていけば転倒しにくくなるということです。足元が不確かになる一歩半前から慣れていくのが理想的です。家の中で先ず使い慣れることやノルデイツクウオークを始めるのがよいでしょう。2本のストックは触角としての機能もあり視覚障害者がストックを使えば思わぬ転落や転倒を防げるのではないかと思います。この時のストックの使い方については現在思案試行中です。  良性発作性頭位性眩暈(BPPV)は眩暈の中では高頻度に出会う疾患です。神経学的検査やCTなどで他疾患が否定出来た時の治療にはエプリー法や薬物療法が有りますが、シンプルな方法で改善治療することができます。BPPVには頭を動かすと眩暈が改善する減衰現象(慣れ現象)が有ります。急激な頭位変換が眩暈を誘発するのですからこの現象を利用して前もって細かな頭位変換を行ってから動くようにするのです。特に起床直前、就寝直前には必ず行うようにします。また頭位変換を頻回に行っている内に耳石片が消失して治癒してしまうのです。この方法は耳石片の存在部位を考慮せず可能なので誰にでもできることが特徴です。  脳神経疾患を持った方の自動車事故予防のため、自動ブレーキ装着車への乗り換えを推奨してきました。これは21年から全新車に義務化になったので私が頑張らなくてもよい状況になっていくと思います。 まだいくつか考えることはありますが形を整えないと使えないようです。今年は上に述べたいくつかでも人に利用してもらえるようになれば良いと思い努力していきます。

投稿者:KUSUat 23:45| 日記