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2020年10月03日

睡眠時無呼吸症候群と認知症、高血圧




夜間血圧が高いと脳卒中、心筋梗塞の危険性が数倍になるといわれています。現在は終了したのですが夜間血圧の自動測定システムがあって2年前まで使っていました。血圧は夜間は日中に比べ1から2割は通常低下します。しかし中には日中より高かったり急激な上昇を示すものがありました。個々の血圧の変動に合わせて降圧薬の組み合わせや服薬タイミングを調整し、自然な血圧の上下する動きにもっていこうとしました。ただ、降圧薬をかなり増やしても中々下がらない場合がありました。睡眠時無呼吸症候群(SAS)は血圧を夜間だけでなく日中においても高くします。夜間の急激な血圧上昇はSASで説明できるのではないかと考えました。SASの診断は脳波も含めたPSG(ポリソムノグラフィー)を行いますが簡便ではありません。日常診療で使える方法がないかと考えていました。パルスオキシメーターで酸素飽和度を終夜測定出来ればSASの可能性を示すことが出来ると思いましたが、最近、性能の良い簡易PSGのシステムがでてきました。3種類のシステムを試してみて比較的楽に装着できるタイプを選びました。認知症はアルツハイマー病が有名ですがSASによっても認知症状を呈することがあるのです。何人か見つけてCPAPで改善しています。認知症の人でするには簡単に装着できることが必須です。

投稿者:KUSUat 00:16| 日記