2020年11月05日
教育講演 睡眠時無呼吸症候群
SAS(睡眠時無呼吸症候群)地域連携の取り組み 東邦大学呼吸器内科 高井雄二郎准教授 SASは中枢性と閉塞性がありますが殆どは閉塞性(OSAS)です。薬剤耐性高血圧の80%、心房細動の50%、心不全の70%にOSASがあるといわれます。PSG(睡眠時多系統記録、ポリソムノグラフィー)でAHI(1時間あたりの10秒以上の無呼吸回数)20以上でCPAP(持続陽圧呼吸)を導入できます。簡易PSGでは40以上で導入ができます。しかし簡易PSGで15以上のものでも半数はCPAP導入が必要です。また15以下でもSpO2が90%を切るものや糖尿病、心房細動、心不全、脳卒中のあるものではCPAPを要することはあります。CPAPを開始しても1/3の人は止めてしまいます。開始1年内で止める方が殆どですので、その間をなんとかサポートして続けることが大切です。簡易PSGは精密PSGと比べると正常、重症では精密PSGとよく符合しますが、軽症、中等症では合わないことがあります。SASは病識が無い方がかなりあり患者教育が重要です。肥満、加齢、女性ホルモン、骨格などが誘因、原因となるので診療上注意を払う必要があります。近年のCPAPの機器ではIoTを使い情報を収集管理できるようになり診療のレベルを上げることができるようになりました。
投稿者:KUSUat 22:12| 日記