2021年01月04日
年の初めに
年の初めに 今年は認知症について深く考えて行こうと思います。認知症という病名は本当の病名ではなく症状をとらえて仮につけられた「病名」なのです。人は様々な病気によって認知症状(痴呆)を呈します。また病名が確定したとしても程度や内容が一人一人違います。現在、認知症はアルツハイマー病、レビー小体型認知症、脳血管障害型認知症、前頭側頭型認知症がよく知られ、典型的な症状やコース(経過)も知られています。診断には症状、経過、各種検査を行い総合的に判断します。その時、全ての所見がピタリとあてはまることは多いわけではありません。診断を確定し経過を追っていってもモデル的な予想のコースを皆がたどるわけではありません。診断は時々再評価していく必要があります。病気が重なることもあります。てんかん発作は認知症状の原因であれ結果であれ常に意識しておく必要があります。内科的病気も影響します。睡眠時無呼吸症候群は脳血管障害を引き起こす大きなリスクの一つですが認知症状も悪化させます。アルコールも認知機能の増悪に寄与しています。診療を続けていくといろいろなことが出来してきます。個別的に考えを深めていくことでしかそれに対抗することができないと思います。
投稿者:KUSUat 00:13| 日記