2021年02月16日
てんかんWEBセニナー
てんかん診療と最近の薬物療法 福井赤十字病院神経内科 今村久司先生 てんかんは100人〜200人に1人 約100万人が罹患していると考えられています。最近では一回の発作でも特定の脳波異常や特異的な所見があれば診断を確定することがあります。以前のように必ず複数回の発作を条件とはしません。2017年分類が新たになり焦点始起発作、全般起始発作、起始不明発作の三つのパターンに分けて考えるようになりました。ビタミンB1不足、Na低下、Ca低下、低血糖でも発作は起こすことがあるので要注意です。複雑部分発作では認知症と混同されることがあります。逆にアルツハイマー病ではてんかんのリスクが8倍から10倍になり、加えてその治療薬がてんかんを起こし易くすると考えられています。一過性てんかん性健忘(TEA)はTGA(一過性全健忘)とくらべ再発が重要な鑑別点です。ラコサミドはレベチラセタムとともに焦点性、全般性いずれにも効果があり使用が増えています。 ただラコサミドはNaチャンネルブロッカーとの併用で眩暈の副作用が目立つことがあります。ただ本来ラコサミドは他剤に影響を及ぼすことは少なく、影響されることも少ない薬剤です。
投稿者:KUSUat 20:25| 日記