2022年12月01日
講演 振えの対処について
振えの診断治療 名古屋大学神経内科 坪井崇先生 振戦の診断は部位やパターン、その他症状に加えMRIや血液検査等を参考にして行われます。パーキンソン病は動作が緩慢で固縮を認め安静時の振戦が特徴です。動かすと一時止まり、その後振戦が強くなります。このような振るえをReemergent tremorといい7割に認められます。書字は書き出すときちんと書けます。本態性振戦では動かしても変化はなく書字は高度に障害されます。動作や運動時に出現する振戦は生活に支障を来します。パーキンソン病ではlevodopaが有効であるが用量が多い。プラミペキソールや非ドーパミン系のゾニサミドが使われます。トリヘキシフェニジルも使われますが高齢では認知機能への影響も考えます。脳深部刺激(DBS)も効果があります。70歳以下でlevodopaが効果ありウエアリング オフやQOLの低下がある場合考慮されます。集束超音波療法(FUS)は62%で改善が見られます。ただ日本では片側のみ認められています。本態性振戦ではベーターブロッカー、プリミドンが使われます。本態性振戦があるとパーキンソン病の発症率が高くなるという報告もあります。
投稿者:KUSUat 00:11| お知らせ