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2024年02月09日

セミナーPDと睡眠障害




パーキンソン病(PD)の睡眠障害 獨協医科大学 
鈴木圭輔教授  パーキンソン病の睡眠障害は6割にあり入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒などがあります。またRBD(レム睡眠行動異常)が発症より何年も前から出現してきます。RBDは明け方に多いと言われ、本来レム期では骨格筋活動が抑制されるのですが、その抑制が外れた状態と言われています。神経変性疾患におけるRBDの比率はシヌクレオパチーを呈する病気に多くPDで15〜60%,多系統萎縮症90%、レビー小体認知症(DLB)86%です。レストレスレッグズ症候群(RLS)はPDでは健常者に比べて有病率が高くなっています。ドーパミン作動薬への反応性が高いと言われ、また周期性四肢運動を睡眠ポリグラフィーで見ることが有ります。PDとRBDの合併の特徴は転倒の増加、すくみ足、ドーパミン作動薬への反応性の不良、認知機能障害、起立性低血圧、色覚識別能の障害などが有ります。ゾニサミドは他の抗パーキンソン薬と違いジスキネジアを悪化することが無く、振戦に対して効果的です。また振戦が目立つタイプのPDで治療効果が出やすいと言われています。DLBの幻覚、妄想を悪化させることのない抗パーキンソン薬としても貴重な薬剤と言えます。

投稿者:KUSUat 23:39| 日記