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2024年6月2日

日本神経学会


脳梗塞へのブレインハートチームの診療 卵円孔開存(PFO)は成人で3〜4人に1人あると言われ、程度が強いと右心房から左心房へのシャントが生じます。つまり静脈系で生じた血栓が直接動脈系に流れ脳塞栓をきたします。子宮腺筋症(CA125が高値、)では凝固系が亢進し、プロテインC欠乏症でも亢進します。この時PFOがあると出来た血栓はシャントを通って脳塞栓をきたします。このような状況での経皮的卵円孔閉鎖術は凝固系の亢進があることを承知して対応する必要があります。婦人科、循環器科、脳卒中科がチームで診療を行う必要が有ります。非弁膜性心房細動(af)は特に左心房耳に血栓を作り易く、脳塞栓予防治療として左心耳閉塞術が考えられます。特に外傷をきたし易い状況の方やアミロイドアンギオパチーなど出血リスクの高い場合でワーファリンDOACが使用しにくい時、選択枝となります。経皮的に行う方法と外科的に行う方法が有りますが効果に関してはデータはそろっていない状況です。afからの塞栓症に対してカテーテルアブレーションの有効性についてはafが続く場合の予後は良くありませんのでアブレーションでリズムコントロールすることで予後の改善が期待できるとされています。急性大動脈解離(AAD)で脳梗塞をきたすことがあります。この時、大動脈解離を認識せずに血栓溶解療法を行うと大出血をきたします。AADによる脳梗塞の特徴は左片麻痺、20mmHg以上の血圧左右差、血圧低下、変動する意識障害、痛みの欠如などで該当する場合は頭部CTに続いて胸部頸部CTを行うことで診断することが可能です。またD-dimerの測定も有用です。

投稿者:KUSUat 22:38 | 日記

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