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2014年06月18日

頭痛の話(5)




群発性頭痛について
群発性頭痛は片頭痛と間違えられやすい。以前はよく知られていなかったため、診断治療まで到達できず、症状の激しさでヒステリーや狂言と誤解されることもあったようです。
一側の眼窩から額にかけて激痛が出現し数十分から数時間持続します。それが数週から数ヶ月にわたり群発、つまり繰り返します。
7割以上が男性で20歳から40歳に初発することが多いようです。寝入りばなや早朝におきることが多く連日同じ時刻に出現することもあります。発作時には同側の結膜充血、流涙、鼻汁、鼻閉を伴うことが多く、吐き気は少ないようです。また、機嫌が悪くなり怒りっぽくなることもあるため、その点を考慮する必要はあります。
診断は副鼻腔炎、三叉神経痛などを否定して後、症状の経過を聴くことで可能です。特異的な診断としては、発作中に酸素吸入を行い急速に症状が改善すれば確定できると思います。他の頭痛では酸素吸入では改善するものはありません。
治療は片頭痛の治療と重なる部分があります。発作時はトリプタン系薬剤の頓用または注射で劇的に改善します。予防に関しては決定的薬剤がないことと、期待はできるが使用に注意が必要なので単純に使える薬剤が現時点はないことが課題です。

投稿者:KUSUat 18:13| 日記