2014年12月29日
めまいの話 (6)薬剤による眩暈
薬剤による眩暈はめずらしいものではない。ただ、それは様々な眩暈であり、様々な原因によるとおもわれる。降圧剤では血圧が下がりすぎると、脳底動脈の血流が低下し、眩暈が誘発されてもおかしくない。この場合は血圧測定が参考になる。てんかんの薬や抗ヒスタミン薬、安定剤、眠り薬は眠気のための眩暈ふらつき感を伴うことがある。しかし薬の作用そのものによる眩暈が確実に存在する。抗てんかん薬のフェニトインは過量になると眼振をみる眩暈を生ずる。抗生物質のミノサイクリンは眩暈を生ずる場合がある。程度の軽いものも入れればかなりの数の薬物が眩暈をおこす。特に新しく服薬開始した薬はその可能性を考え、一時中止や他剤への変更で様子をみるのも一つの方法である。
投稿者:KUSUat 16:46| 日記