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2016年05月22日

新型CTの導入(1)




CTスキャンは頭部疾患では必須の検査機器です。
頭部を輪切りにした断面像を得ることができます。
原理はエックス線が身体を通過する時、密度の違いによって透過線量が異なることを利用します。身体組織の密度分布は角度を少しづつずらして放射線を身体に透過させ、その減衰を測定し複雑な計算で得ることができます。身体を中心にビーム状の放射線源を回転させ対側で線量測定をすることを積み重ねる方法がとられています。
CT機能の進化で断層スライスの厚さが1mmをきるまで薄くできるようになり、輪切り像だけでなく縦切り(矢状断シジョーダン)横切り(冠状断)や様々な角度の精細な画像の作成が可能となりました。これらの画像を総合することで診断能力が更に高くなりました。
撮影方法は2種類あり、ある幅で区切りながら撮影しそれをつないで画像をつくるコンベンショナル スキャンと後で開発されたヘリカル(スパイラル)スキャンがあります。後者は身体を軸方向に連続して動かしながら撮影します。後者の利点は短時間で撮影できることで呼吸運動など長時間停止できないので胴体部分の撮影に使われます。頭部はほぼ静止状態で撮影できるため実績の確定しているコンベンショナル スキャンでとることが多いようです。

投稿者:KUSUat 20:17| 日記