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2017年05月01日

薬の話(12)様々な薬効 2


抗てんかん薬のゾニサミド(エクセグラン)はパーキンソン病に効きます。特に振戦に対して効果があります。これは本態性振戦に対しても効果があるという報告もあります。おなじく抗てんかん薬のバルプロ酸(デパケン)は感情を安定させる作用があり双極性障害に使用されます。片頭痛にも効果があります。ただバルプロ酸は妊娠中にある量以上服用していると奇形の率が上がるという統計があったり、小児の知能発達に支障がでる率が高くなるとの報告があるので女性に使用する場合考慮が必要です。鎮痛薬のアスピリンは少量で抗血小板作用があり心筋梗塞や狭心症、脳梗塞の予防に使われ、現在ではむしろそちらの方が主作用と考えられているくらいです。利尿剤は降圧薬(カルシウム拮抗薬、ACE阻害薬、ARB)に少量加えることで降圧効果をかなり高めます。再び抗うつ薬は下行性疼痛抑制系に働き腰痛や頭痛に効果があります。最近整形外科で処方されることが多くなってきました。マクロライド系の抗生物質は少量継続投与で免疫系を介して慢性の副鼻腔炎を改善し、びまん性汎細気管支炎を治します。西洋薬と概念を変えて漢方薬は効能は多岐にわたります。西洋薬と違い純化した物質でつくられたものではありません。様々な薬効がありますが未だ私の中で整理されておらず、どのようにとらえていくか思考中の状態です。

投稿者:KUSUat 08:37| 日記