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2017年12月13日

インフルエンザ研修会


季節性インフルエンザ対策 岩城内科医院 岩城紀男先生 現在使われている抗インフルエンザ薬はノイラミニダーゼ阻害薬で4種類あります。タミフルが最初に出た薬で当初、脳症との関連が言われ現在も10〜19歳では使用できません。4種類の使用と非使用で比較して両者に差はなかったので薬剤によって脳症が起きているわけではないと思われます。インフルエンザ罹患した6〜9%に脳症きたす事実があるので、また特に小児はなりやすいので罹患した本人や家族に前もって伝えておくことが大切です。具体的には2日または3日までは飛び降りたり飛び出したり出来ない条件下に置くことが大事です。リレンザは5日間にわたり日に2回吸入するのが煩雑で、1回の吸入ですむイナビルの使用が増えています。ラピアクタは1回の点滴で老人には確実に投与でき効果的です。全体としてはタミフルの使用が多いと言えます。現在、作用機序の違う薬剤(Capエンドヌクレアーゼ阻害薬)が開発中で効果が期待されます。ワクチンの効果に関してはA型インフルエンザは変異が早く流行も変わりやすく準備するタイプの決定が難しいこともあり効果的なこともあり無効のこともあるというのが現状です。B型は比較的一致するようです。インフルエンザ罹患を引き金に肺炎球菌による肺炎を合併することがあります。ワクチンには23価のニューモバックスと13価のプレベナー13があります。前者が有効期間が5年ですが多タイプの肺炎球菌に対応できます。後者は免疫記憶が期待でき長期間効果があります。前者を接種してから後者を接種するには1年以上あける必要があります。逆に後者を先にした場合は6〜12ケ月間をあけて前者を接種します。

投稿者:KUSUat 08:02| 日記