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2018年11月13日

神経学会地方会 富山 (1)




パーキンソン症候群関連発表4題 1.金沢医科大学神経内科 内田信彰先生 ロチゴチン(ニュープロパッチ)が有効であった大脳基底核症候群(CBS)の3例報告。いずれも高齢で79歳(男性)、82歳(男性)、81歳(女性)であった。L-dopaが使われたが無効か早期に効果が減弱している。CBSにはL-dopaやドパミンアゴニストは効果が乏しいとされているがロチゴチンの使用で臥位からの起き上がりや書字の改善、上肢握力の改善、固縮や寡動の改善を認めた。 
2.初期診断が進行性核上麻痺(PSP)であったパーキンソン病の報告 刈谷豊田総合病院神経内科 丹羽央佳先生 65歳発症のパーキンソン症候群で上方視の中程度障害がありPSPとされた。L-dopa 300mg/dayで改善せず自覚的にはかえって悪化した。69歳時、MIBG心筋シンチでH/M比の低下を認められ中脳萎縮は進行しなかった。L-dopa 600mg/day開始され運動機能が多少改善した。71歳、誤嚥性肺炎で死亡、剖検での病理診断はパーキンソン病であった。試験的L-dopa投与でパーキンソン病を診断することがあるが、効果は症例差があり600mg/dayまでは増量してみる価値はあると思われた。また期間も長くとって評価する必要があると思われた。

投稿者:KUSUat 16:37| 日記