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2019年02月11日

レビー小体病セミナー 金沢




DLB(レビー小体病)の早期診断と治療の展望 
かわさき記念病院 精神科 藤城弘樹先生
PD(パーキンソン病)とDLBは共にレビー小体(LB)病理像を示しますが、レビー小体出現分布は異なります。PDD(パーキンソン病認知症)とDLBD(レビー小体型認知症)は臨床的には1年ルールで判別しています。PD症状出て1年以内発症の認知症はDLBD以後はPDDとします。認知症が出て1年以内のPD症状はPD、以後はDLBDとなります。PDは若い発症で脳幹限局病変でPDDは年齢の高い発症が多く病変は脳全体にわたります。DLBDの発症は75歳が平均です。高齢者剖検例での偶発的なLBは14%に認められるといわれます。1990年小坂の報告ではDLBD初発症状は2割がうつ等の精神症状、4割が自律神経症状等の神経症状、4割が記憶障害でした。アルツハイマー病は症状が出た時には10年以上前より病態は始まっていて治療開始時には根本治療が困難な状況と言われます。DLBDでは発症前に臨床的にとらえられる特徴的な所見があります。嗅覚障害と頑固な便秘が出てきます。次いでRBD(レム睡眠行動障害)が出現し、やがて幻視パーキンソン症状が出現するとDLBDの範疇に入ってきます。疑いの出た時は質問票や嗅覚検査や画像検査(DAT-SCAN、心筋MIBG)が有用です。パーキンソン症状を伴っていて幻覚妄想が出た時は抗コリン剤、アマンタジン、セレギリン、アゴニスト、エンタカポン、ゾニザミドの順番で中止していきます。逆にゾニサミドはDBLDのパーキンソン症状症状には使いやすいと言えます。RBDにはリボトリールやロゼレムが効果します。

投稿者:KUSUat 17:40| 日記