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2019年10月23日

脳神経外科学会総会 大阪


治療技術の進歩 医療器材の発達によってこれまでは不可能であった治療が可能となるが、脳神経外科領域では神経内視鏡と血管内治療の発達がめざましい。 脳深部の病変へのアプローチは脳の可動性が少なく困難なことが多かった。 神経内視鏡は狭いスペースを通じて脳深部に到達することを可能とし、更に深部での手術操作も行うことができる。これで到達不可能であった病変の処置ができ、合併する脳損傷を低減化できるのです。手術ビデオが供覧され、少なくとも10年以上前と比べると隔世の感があります。 血管内治療の進歩も著しい。巨大動脈瘤の開頭クリッピング等の手術はかなり条件が限定されます。血管内手術のコイル塞栓術も動脈瘤頸部が広過ぎたり、または頸部が無い場合は不可能でした。しかし動脈瘤内を通って主幹動脈の橋渡しをステントを使って行い瘤内への血液流入を減らし血栓化することが可能となってきました。更に巨大瘤内を複数のステントをつないで橋渡しすることもできるようになりました。これも以前には考えられなかった手技と言えます。これまで治療困難と思われた病気も克服できる場面も出てきたと言えるようです。

投稿者:KUSUat 22:15| 日記