2021年09月14日
睡眠時無呼吸症候群(SAS)と新型コロナウイルス感染
睡眠時無呼吸症候群(SAS)での酸素飽和度は起きていれば正常値だが眠ると90%以下に低下する。現在、新型コロナウイルス感染(COVID-19)では90%を切ると重症化したとして入院治療が積極的に考慮されている。この場合の酸素飽和度は睡眠時のものではない。SASの人が新型コロナウイルス感染すると睡眠時に極度の低酸素状態に入ることになる。SASの頻度は従来考えられていたよりは高齢化、社会生活の過栄養化、安価なアルコール飲料、下顎骨の狭小化などにより上昇し極身近なものになってきている。未発見のSASの人がCOVID-19に罹患した時、起きている時間の酸素飽和度90%以上で軽症と分類された場合、きわめて危険な状況に陥ってしまうことになる。自宅待機等で夜間急変するのはSASが関与していると考えると理解しやすい。肥満がリスクと言われるのは横隔膜挙上や循環器系の負荷も考えられるがSASにも注意が必要と思われる。仮にSASと考えて見込みでCPAPを使用するのはどうなのだろう。咳がひどくなければ使用は困難ではないと思われる。高濃度酸素でなくても換気改善で酸素飽和度は上げることができる。また横から酸素を投入すれば簡易型の追従式人工呼吸器と考えることも可能だと思われる。人工呼吸器やNHF(ネイザルハイフロー)のように管理に人手がたくさん必要なことはない。素人の患者が一人で使うことができるとおもわれる。通常CPAPの導入は様々な不満でうまくいかないことがあるが生死が掛かっていれば真剣にアダプテイションしていくと思われる。CPAPの試験的な使用やSAS高頻度群の検出チェックリストの早期作成利用が必要と思う。
投稿者:KUSUat 23:37| 日記